JIBUNマガジン

2019年06月号 vol.47

木の精を感じるチョコレート店「DRYADES(ドリュアデス)」が西片に/福井発の木製デザイン雑貨店Hacoaが初の試み

2019年06月02日 18:35 by Takako-Oikawa

 木型を使って作った木の葉の板チョコ、薪のようなトリュフ。木を感じさせるこだわりのチョコレート店「DRYADES(ドリュアデス)」が文京区西片に2019年1月にオープンした。福井県鯖江市に本社があり、全国に12の木製デザイン雑貨店を展開するHacoa が母体で、新業態へのチャレンジ第1号店だ。

 「ドリュアデスとはギリシャ語で木の精。森の中を散策するようにチョコレートの実を探しに来てください」と、2018年夏にパリから帰国したばかりのシェフショコラティエ、斎藤拓野さんは言う。

 フランスではチョコレート職人をショコラティエ、菓子職人をパティシエと呼ぶそうだ。シェフとは「部長」のような意味合いだとか。東京のパティシエのもとで5年半修業し、パリでは菓子作り全般を7年間修業した。帰国の際、シェフの職を探していたときに出会ったのがHacoaの社長だった。

 Hacoaは、福井県鯖江市で伝統工芸の越前漆器のお盆やお膳など「箱もの」と呼ばれる製品の木地づくりをしている山口工芸が母体で、2001年に木製デザイン雑貨ブランドとして誕生した。伝統ある高い技術力にデザインを付加し、木製の時計やスマートフォンケースなどを製造販売している。木を扱う会社なので、食の部門への進出にあたり、「木の恵み」をコンセプトにチョコレートの製造販売に乗り出すことになり、パリ帰りの斎藤さんに白羽の矢が立った。

 それだけに、商品開発に際して木へのこだわりは強い。たとえば、「木目のバー」はメープル、チェリー、クルミの3種類。「Hacoaのスマホケースはメープル(楓)かウォルナット(クルミ)かなどと木の種類を選べる。それをチョコレートに落とし込んだ」という。

 圧巻は「木の葉のタブレット」。職人が作った木型を使って、楓(カエデ)や銀杏(イチョウ)の葉の模様の板チョコレートを作っている。「職人が作ったオリジナルの木型を使ったチョコレートなんて、世界にここだけしかないと思いますよ」。円形の「風景のディスク」というチョコレートも、木彫りのコースターから着想して型に活用して作っている。

 夏に向けて新商品のアイスクリームや、メープルシロップを使ったフィナンシェも登場した。斎藤さんの一押しは「木の実のクッキー」。ブラックはチョコサブレに生キャラメルのチョコやカカオを使用。ブロンドはキャラメルやナッツをふんだんに使っている。「味は任されているので、どんなものをどんな味に作ろうかなどと考えるのは楽しい」と斎藤さん。

 一つひとつ手作りなので、それなりのお値段ではある。西片の交差点から菊坂へ向かう途中の言問通り沿いにあるが、菊坂方面から来ないと入り口が見えない。注意していないと通り過ぎてしまいそうだ。しかし一歩踏み込めばチョコレートの森。迷いながらあれこれ選ぶのも楽しそうだ。(敬)

DRYADES春日本店

住所:文京区西片1-2-8 BRICK BLOCK 1階

電話:03-6801-5625

営業:10:00-19:00(水曜定休)

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