JIBUNマガジン 文京区

2024年04月号 vol.105

ノンアルクラフトビールを試作中!土日に加え、木曜夜に角打ち会も/上野桜木・自然派ワインの店「inclus(アンクリュ)wine&brewing」

2024年04月18日 12:43 by Takako-Oikawa
2024年04月18日 12:43 by Takako-Oikawa

文庫本を片手に男性がワイングラスを傾けている。ワンちゃん連れの女性も、ワインを味わっている。「泡、飲みたいんですけど、ありますか?」と尋ねてきた女性に、彩美カトリーヌさんが丁寧に応対。ここは言問通りに面した上野桜木の一軒家。狭いスペースに次々に来客がある。温かくほのぼのした空気に満ち、時間もゆったり流れている。

2022年の年末にオープンした自然派ワインのお店でノンアル・クラフトビールを試作中の「inclus(アンクリュ)wine and brewing」。1階にワインセラーとブルワリー、2階は時々イベントもやっているスペース、屋上も開放しているとか。3階と4階は店主の自宅だ。試飲・角打ち、ペットOKという。

彩美カトリーヌさんの父はフランス人だが、彩美カトリーヌさんはほぼ日本育ちなので日本語は堪能だ。いま4歳の娘が、フレンチスクールに通うことになったことがきっかけで、地域とのつながりを保てるような下町に引っ越したいと考えたという。そうして見つけたのが上野桜木の今の家。夫婦ともにヴァン・ナチュール(自然派ワイン)が好きだったことから、住みびらきでワインの店を開くことにした。自らのルーツであるフランス・アルザス地方のワインを広めたい、という思いもあった。「ヴァン・ナチュールは、作り手が、長いものに巻かれない人たちが多い。自由な姿勢を応援したい」

また、「アルコールが飲めない人も楽しめる場を」と、ノンアルコールのクラフトビールづくりにも挑戦している。ノンアルはいろいろ出てきているものの、アルコール0%のクラフトブルワリーはまだない。しかしノンアルのクラフトビールって?「麦汁に酵母を入れず、発酵させないでつくる飲料、でしょうか」。モルトやホップといった主原料に、さまざまな副原料を研究して加え、クラフトビール的な香りや苦味を出し、炭酸を加えて仕上げる。現在は試行錯誤の最中で、近く売り出したいと考えているそうだ。

つまみにサバ缶を買った。ただのサバ缶ではない。小売業5社が共同で開発したものらしく、醤油味とみそ味があった。「これに合うワインを」と注文したら、まずは白ワイン、次に赤ワインも合わせてくれた。「自然派ワインは軽い。魚には常に白ワインでなく、軽めの赤も合いますよ」。絶妙なセレクトだった。「ブルーチーズと生ハムに合うワインを」といった注文でも受けてくれるし、丁寧に客のニーズを聞いてくれる。自然派ワインは常時入れ替わるが約170種類そろえている。

木曜日21時からは夜にワインの「角打ち」が楽しめる。ワインセラーから選んだ1本をその場で飲めるし、有料グラス試飲も可能だ。定期的に「上野桜木ワイン亭」という落語イベントを開催しており、こちらは毎回満席になるほどの人気。4月21日も開催予定だがすでに満席御礼となった。

店名の「inclus」は英語の「include」を意味するフランス語で、インクルーシブな場所を作りたいという願いを込めたという。自然派ワインを手に取りながら、地域と交流できる。夫妻の望んでいた場が整いつつあるようだ。(敬)

inclus(アンクリュ)wine and brewing(台東区上野桜木1-11-11)

営業時間 : 土・日・祝:13:00 ~ 18:00 木:21:00~

その他不定休(最新の情報はInstagramTwitterをご確認頂くか、コンタクトフォームよりお問合せください)

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