JIBUNマガジン 文京区

2024年04月号 vol.105

ブルーを身につけて東京駅からスカイツリーまで完歩!「自由×モビリティ」テーマに、自閉症や発達障害啓発の「ブルーウォーキング」

2024年04月25日 23:26 by Takako-Oikawa
2024年04月25日 23:26 by Takako-Oikawa

4月2日は世界自閉症啓発デー、その日から8日までが発達障害啓発週間なのだそうだ。シンボルカラーのブルーを身につけて、東京駅からスカイツリーまで歩くイベントがあると聞き、参加した。

全国に14カ所の発達支援や療育の教室を持つ「TASUC(たすく)」が各地で開いているイベントで、スカイツリーまでのコースは、文京、早稲田、中野坂上教室合同の主催だ。テーマは「自由×モビリティ(移動)」。障害があってもなくても安心して、自分の意思で移動できる社会をめざしているという。「僕らは、自分の意思で歩いていく」。チラシにはそう書いてあった。

4月7日、日曜日の午前9時半、竹橋の和気清麻呂像広場に集合。事前に購入したブルーのTシャツを身につけ、まずは準備体操。いま何をしているのか、誰にでもわかるよう、「準備体操」と書いた紙が提示されていた。100人以上が参加したため、10人程度の班に分かれて行動する。

TASUCではノルディックウォーキングを推奨しているので、多くの人がポールを持っていた。ノルディックウォーキングは老若男女、誰もが簡単に参加でき、生涯スポーツとしても長く続けていける活動なので、地域の人も参加しやすく、子どもたちにとっても将来の健康維持やコミュニティを広げることにつながる。また、ポールは目の不自由な人が使う白杖のような「象徴」の意味合いがあり、困っていたら手助けしてもらい、目的地に到着できることが当たり前の世の中を創りたいと考えているそうだ。

10時前、東京駅に向けて出発。電車でショートカットする「ショート」と、約7キロを歩き通す「ロング」の二手に分かれる。東京駅で記念写真を撮影。ブルー一色だ。

同じ班には、中野坂上教室に通っている家族が2組参加しており、リーダーやサブリーダーを務めた。「普段から本人はウォーキングをしているし、月1回ぐらい歩くイベントもあるから、大丈夫」とのこと。家族同士の交流もブルーウォーキングの目的の一つだ。

日本橋近辺に差し掛かったが「まだ3分の1かあ。。。」。さらに進み、屋形船が浮かぶ神田川にかかる旧浅草橋を渡ると、「浅草見附」の碑がある小さな広場があり、トイレ休憩。よく晴れて気温が上がってきたので水分補給も必要だ。やっと半分来た。

蔵前で桜がきれいな歩道を通って、その先には隅田川が。川沿いの歩道からは、めざすスカイツリーの堂々たる姿が臨めた。アサヒグループ本社ビルの金色のオブジェを見ながら駒形橋を渡れば、ゴールはすぐそこ。みんなの足が速くなる。ゴールの大横川親水公園にはあっけなく着いた。みんな無事到着できた。小学生も自分の足で歩いてきた。なかなかの体力だ。

「自分の足と意思でここに行きたいと、目的を持って歩くことが大事」。本郷2丁目にある文京教室の室長、髙信千亜樹さんは言う。文京教室は2022年11月に開設され、3歳~18歳の子の個別療育や、未就学児の早期発達支援をしている。ブルーウォーキングには教室から6家族ほどが参加した。「ゴールに意味合いをつけたい。楽しみがあるといいですよね」。今後も家族が主体になれるようなつながり作りや、啓発を目的としたイベントなどを計画していくという。(敬)

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