JIBUNマガジン 文京区https://jibunmedia.publishers.fm/2024-03-17T09:59:55+00:00花よりスイーツ?「クッキーと桜めぐり」5年ぶりに開催/茗荷谷界隈プロジェクト
2024-03-15T08:29:45+00:00Takako-Oikawahttp://jibunmedia.publishers.fm/editor/586/http://jibunmedia.publishers.fm/article/28536/<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/00a96e3eaee047459d18ef03d2ace9b0.jpg" /></p>
<p>今年の桜の開花は平年並みの3月24日ごろらしい。この時期に2016年から毎年開催されてきた、お花見とまちめぐりのイベント「クッキーと桜めぐり」が5年ぶりに、22日(金)から24日(日)までの3日間、茗荷谷界隈で開かれる。桜の名所をめぐりながら、街中のすてきなお店に立ち寄ってみてはいかが。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/391d61dc176b4a7db5baa640efbd47d9.jpg" /></p>
<p>JIBUNではおなじみの情報サイト「ご近所 茗荷谷界隈」を運営する茗荷谷界隈プロジェクトの主催。コロナ禍で中断していたが、5年ぶりに第5回を開催することになった。チケットは「クッキーと桜めぐりMAP」で、茗荷谷駅近くの「嘉ノ雅 茗渓館」で500円で販売している。250枚限定。このMAPを持って、茗荷谷界隈のスイーツ店やカフェなど25店舗を回ると、クッキーなどがもらえる。25店全部回らなくてもよいし、回る順番も自由だ。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/75a1f7e90ebc4adf9bac9615ffa41546.jpg" /></p>
<p>告知記事は<a href="https://www.facebook.com/gokinjyo.myogadani/posts/pfbid0cq3av9WZWqoBWcAvPBMuXbsk3DgW8KXUghxR3W5gKdMK58eAbfoJVf5a3883iETNl">こちら</a>。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/4f4a75d0c9504cd5bde8e1c6b701f989.jpg" /></p>
<p>MAPにはお店の場所のほか、「茗荷谷界隈 桜の見所(茗荷谷界隈プロジェクト独自選)」も載っており、播磨坂や小石川植物園といった有名どころだけでなく、お寺や学校の裏門など、隠れた名所39カ所が紹介されている。桜もお店も、新たな発見があるかもしれない。</p>
<p>お店の紹介は順次、「ご近所 茗荷谷界隈」の<a href="https://www.facebook.com/gokinjyo.myogadani">サイト</a>で紹介している。(敬)</p>2024-03-15T08:29:45+00:00練馬でイチゴ狩り!ジェラートもお豆腐も/江戸時代から農地を守り続けるみやもとファーム
2024-03-15T02:05:09+00:00Takako-Oikawahttp://jibunmedia.publishers.fm/editor/586/http://jibunmedia.publishers.fm/article/28533/<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/1f126a3959a647aa9afaefbc41c4b570.jpg" /></p>
<p>赤く輝くイチゴがハウスの中でたわわに実っている。文京区から行きやすい都営大江戸線の練馬春日町から徒歩10分ほど。<a href="https://miyamotofarm.com/">みやもとファーム</a>は住宅街の中にぽっかり取り残されたような農地だ。ハウスでは5月までイチゴ狩りができ、紅ほっぺや章姫など6種類が栽培されている。「親子連れが多いので、小さなお子さんも採りやすいように、棚を上下2段にしてあるんです」と、広報担当の浅野真知子さんは言う。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/52f4a79740bf475b99523958d668ab27.jpg" /></p>
<p>みやもとファームを運営する宮本家は江戸時代から続く農家。かつて練馬といえば、青首大根よりも細めで長い練馬大根が特産で、宮本家もたくあんの加工などをしてきた。現在のオーナーは果樹に力を入れており、イチゴ、ブルーベリー、ブドウなど30種類以上を栽培。2001年からブルーベリーの摘み取り、2017年にイチゴの摘み取りを始めた。2023年春からは園内の果実を使った手作りジェラートも販売している。一番人気の「ミルクいちご」、「豆乳いちご」「ミルクブルーベリー」「金柑チョコラータ」「柚子ミルク」…、ケースをのぞくと魅力的なラインナップだ。風が冷たいし寒いし、と思ったが「みなさん、冬場でも食べて行かれますよ」と浅野さん。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/bbe271582d034c5fb7d92a545eff5c18.jpg" /></p>
<p>練馬区のホームページによれば、練馬区の農地面積は23区内では最大で、23区内の農地の4割を占めるという。農地の保全や農業の振興に力を入れているようで、「“身近で”“カジュアルに”果樹とふれあい、果樹のある生活を楽しめる」ようにと、果実の摘み取り体験ができる農園や直売所を「果樹あるファーム」と名付けており、みやもとファームもその1つだ。隣接地には区民農園や、区立「農の学校」があり、農業について学んだ「農サポーター」を養成して農家とマッチングする取り組みもある。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/16441c0f468a4fe1ba790e6019c0de9b.jpg" /></p>
<p>みやもとファームでは1月~5月にイチゴ狩り、7月~8月にブルーベリー狩りをしているほか、春と秋に季節の野菜収穫体験や、冬にはみそ作り体験もしている。果実の受粉にミツバチに活躍してもらうよう、養蜂家に依頼して園内に養蜂箱を設置し、果実だけでなく大根などの野菜の花も含めた百花ミツのハチミツも販売している。ただ、最近ミツバチを食べるスズメバチが多くなってきたので、今は養蜂箱を「避難」させているそうだ。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/9541f654e30642bb9168b9fe9412c6bb.jpg" /></p>
<p>過去、農業体験塾を開催して様々な農産物を作ってきたが、大豆をつくっていたときに、地域の豆腐店や麴店とつながりができたことなどがきっかけで、2016年に豆腐の手作り工房「とうふ房」を開いた。農業をやりながら豆腐作りを手がける若手職人が、北海道産の大豆を使って豆腐づくりに勤しんでいる。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/12d1ee792ede4d7b862fcf043e545503.jpg" /></p>
<p>豆腐や豆腐製品、ハチミツなどは毎週月曜日に開いている直売所で販売しているほか、園内で土日祝日営業している農家カフェで販売されており、その場で味わうことも可能だ。農家カフェは畑の中に立つ大きな木のそばにあり、江戸時代に建てられた建物を改築したものだという。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/0120f87d97dd477eb4c8c5785aafc3a2.jpg" /></p>
<p>もともとの古い建物は柱や梁を残した中央部分の座敷で、その周りを囲むように廊下のような広間がある。ガラス張りなので、外の畑を眺めながらゆっくりできる。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/12aa8827ca8840f48ecb6d44bab55ca1.jpg" /></p>
<p>摘み取ったイチゴやブルーベリーを味わうこともできる。もちろんコーヒーや「あったか豆乳」やジェラートも。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/2c2b997b854c4b8db0e731a574ca128a.jpg" /></p>
<p>中央の座敷に続くところにステンレス製の台があってなんだろうと思ったら「湯葉づくり体験ができる湯葉槽です。今後、湯葉教室もやっていきたい」。近くにはとしまえん跡地にハリー・ポッタースタジオツアーの施設ができ、外国人客も見込めるかもしれない。都心の近場での農の楽しみは広がっていきそうだ。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/d6f7cedc4df741a7ae287d8ef7a671d2.jpg" /></p>
<p>イチゴ狩りは土曜日が完全予約制で、サイトから申し込むがキャンセル待ちが100人にもなる大人気だそうだ。日曜日は10時から先着順。食べ放題ではなく、摘み取ったイチゴを買い取る方式。詳細は<a href="https://miyamotofarm.com/">サイト</a>で確認を。(敬)</p>
<p>みやもとファーム(練馬区高松1-39-5)</p>2024-03-15T02:05:09+00:00おじいさんが笑う人形がいっぱい/谷中の街中にある「指人形笑吉人形」工房
2024-03-15T08:22:36+00:00inaba_yokohttp://jibunmedia.publishers.fm/editor/839/http://jibunmedia.publishers.fm/article/28535/<p> <img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/f57b518156084721bda28c11e15e86ea.jpg" /></p>
<p>東京メトロ千駄木駅から三崎坂へ進み、文京区と台東区を分けるよみせ通りを左折、少し進むとすぐの右手台東区側に、「指人形笑吉」の幟旗とたくさんの人形の写真が並ぶ立て看板がある。奥へ進むと、さらに3本の幟旗が。そこには「<a href="https://shokichi.main.jp/" rel="nofollow">指人形笑吉</a>」の工房があり、その右側に主宰者、露木光明さんのご自宅がある。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/8e247d6031144c6db9f3ff6d719185be.jpg" /></p>
<p>露木さんは小学校3年生から谷中の住人。子どもの頃から絵を描くことが大好きだった。群炎美術協会展で入選してから本会員となり、「谷中絵画教室」をご自宅で開いた。油絵を描いて、賞も取ってきたけど、「自分の作品が全然面白くなかった」という。人形を作ったら、「あ、自分はこっちだったんだ」と思った。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/6db92a2f12c34db1a5d230785a7088c3.jpg" /></p>
<p>2000年に「指人形笑吉」を発表。絵画教室では工作もやっていたが、その一つで粘土の人形作りをした。「そしたら自分がはまっちゃいました」と露木さんは笑う。「最初はサンプルとして見ただけで笑っちゃうような面白いものを作っていたのですけど、そのうちいろいろな表情を作るのがものすごくおもしろくなっちゃってね」。人形は老人の方がいい味が出るという。最初の頃から、おじいちゃんおばあちゃんが多い。「老人が笑っているのは平和な感じがする。こういう風に生きたいね」としみじみ。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/e3132968e3574ab9bdd009b5d0d7dc13.jpg" /></p>
<p>工房の入口横のガラスケースには、笑顔の老人の人形たちがいっぱい。年中行事に集まって談笑している構図だろうか。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/7fac273341fc4f87bdc5a665a1c402c8.jpg" /></p>
<p>中に入ると、すごい数の人形たちに圧倒される。歴代首相たち、知り合いから届いたのか、はがきを読みながら嬉しそうなご夫婦、「老婆の休日」というタイトルの2人のおばあちゃんがスクーターで飛ばしている人形、坂本竜馬の像、お寿司を囲んで楽しそうに笑い合う3人、湯上りに縁台で話がはずむご近所さん、新年に晴れ着でお客さんを迎える家族は、よく見る歌舞伎のセットと同じ造りの部屋に集まっている。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/92ceb94bd8164d4ca73739e6517fd933.jpg" /></p>
<p>部屋には富士山の掛け軸が掛かっているなど芸が細かい。相合傘の2人、「だるま落とし」で遊ぶ2人、「言わざる、見ざる、聞かざる」の三老人、酒を酌み交わす旧知の友、写楽、ラブレターを女性に渡す男、お辞儀をしている女性たちを下から鏡に映すと、「あかんべえ」をしている人形たちなどなど、まだまだたくさんある。タレントの人形も数多いが、「笑福亭鶴瓶さんがひょっこり訪ねて見えた時、自分の人形があったのでびっくりしてました」と愉快そうだ。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/86f3cb3743534d24b136b97d213fe48b.jpg" /></p>
<p>衣装も粋な着物ばかり。もともと婦人既製服の縫製工場をやっていた家なので、布がいっぱいあるのだそうだ。細部まで丁寧に作られた小道具は、粘土のものはすべて手作りだ。人形が写メを撮っているスマホ、葉書、ぎっしり並ぶお寿司など、とても丁寧に作られている。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/85e99fa4bc6d44f59d9d9ab06be863e6.jpg" /></p>
<p>ショートコントの人形劇は、観客が2人いれば上演してもらえるというので、この日は友人を誘って行った。1日7公演あり、一公演30分の中で、ショートコントが11演目上演される。観劇料金は1人700円だ。指人形といっても、親指、人差し指、中指で頭と両手を操るもの、高さは35センチほどあるだろうか。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/ee38b7aafc40431c871727ef5305d150.jpg" /></p>
<p>演目の中で、一番人気は、「五十年後の『冬のソナタ』」。あの一世を風靡した韓流ドラマ、ぺ・ヨンジュとチェ・ジウが演じた『冬のソナタ』の50年後。普通のじいさんばあさんになった2人が、ごくあたりまえの日常に生きる笑いのコント。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/735ae812313447f499abc96298f99b85.jpg" /></p>
<p>「ウォーターボーイズ」は、青い布を使って、水上に美脚を出してポーズを取るが、最後に頭を出すとみんなボーズ頭のおじいさん、ウォーターボーズ、というコント。他のコントもどれも爆笑ものだ。希望すれば舞台上で人形が水彩絵の具で、観客の似顔絵を描いてくれるが、こちらは1000円。中指1本で描くという。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/69aedc3599b448a28ef5547d2f44352a.jpg" /></p>
<p>仕事のうち半分は、写真を預かって似顔人形を作ること。注文はすごく多くて2年待ちだった時代もあるという。今も1か月から2か月待ちだとう。代金は4万円。</p>
<p> <img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/ad80cf6ddfa54cf999df81b3367d6ea9.jpg" /></p>
<p>「人形本体は石粉粘土で作って、アクリル絵の具で着色しています」。人形作りのコーナーで、露木さんの説明を聞く。「似顔以外の時は自由で、粘土をいじっているうちに表情が生まれてくる」という。表情は能面や文楽や糸操り人形の影響を受けているか聞いて見た。「オリジナルで作っているので、伝承されたものはないですね」と露木さん。オリジナルだから好き勝手になんでもいろいろなことができる。「普通の人形劇は長いストーリーがあって、あまり表情は作らず、動きで表現しますが、指人形の場合は表情は大事。ショートコントなので、笑ったら笑ったままで終われるようにしています」。人形の置台や服などはまとめて用意しておき、1週間あれば一体できる。</p>
<p> </p>
<p>人形作り教室はないのだろうか。「以前に大人対象ですけど人形作り教室やったことがあるのですけど、忙しくてできなくなっちゃった。やってほしいという人が何人もいるので、またやろうかなと思ったけど忙しくて無理ですね」と残念そうだ。 </p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/5e68ad9b25a64385854a444fc0968cb7.jpg" /></p>
<p>出張公演もやっている。近場では岩槻の「人形まつり」に、3月3日に参加。今年も3回目のご招待をいただいたという。「人形劇まつり」で有名な長野県飯田には、17年続けて行った。遠いところは舞台セット、人形すべて車の積んでいくのだが、年齢を重ねてだんだん厳しくなってきている。一昨年が最後と考えていたが「また来てほしい」というアンケートがたくさん集まっている。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/e8968c7c7b674f2b97f0b843e8ed53f1.jpg" /></p>
<p>せっかくのこの技術をぜひとも伝統として残してほしいと感じたが、「自分一代で終わります。オリジナルで作ってるので別の人が作れば別物になっちゃう。自分で考えるものは伝統的なものじゃないですから」と露木さん。なんだか、もったいないなあ。(稲葉洋子)</p>
<p>※2024年3月15日(金)NHK「カメラ・アイ」(10:55~11:00)に出演。4月25日(木)11:30~「ひるまえほっと」でも放送予定だという。</p>
<p><a href="https://shokichi.main.jp/" rel="nofollow">指人形笑吉工房</a>:台東区谷中3-2-6</p>
<p>営業時間:10:00~18:00</p>
<p>休館日:月・火 ※祝日は開館</p>2024-03-15T08:22:36+00:00クラフトビールめぐり⑧「ビール天国」ポートランドで知った「文化」を地元にも/茗荷谷のWEDGE
2024-03-15T13:26:46+00:00Takako-Oikawahttp://jibunmedia.publishers.fm/editor/586/http://jibunmedia.publishers.fm/article/28537/<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/21b8519abeb6424d9dfb90e97e2b3798.jpg" /></p>
<p>アメリカ・ポートランドは「ビール天国」だそうだ。マイクロブルワリー(小規模醸造所)が街中にたくさんあるという。1人でしっぽり飲むもよし。パソコンで仕事しながらでも、みんなでわいわいおしゃべりしながらでも。散歩のついでに、買い物のついでに、昼間から1杯。そんなクラフトビールカルチャーに触れた平松美幸さんが、コロナ禍開けやらぬ2021年10月に、茗荷谷駅前にクラフトビールとピザの店「WEDGE」を開いた。「クラフトビールを知るとおいしいし楽しい。まちの魅力も上がるのではないかと思って」</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/5551c80763d24956beeeb09c85ade70f.jpg" /></p>
<p>店内にはタップ(ビール樽につながった注ぎ口)が10あり、国内外からセレクトしたクラフトビールの生が飲める。ガラスケースには、国内外のブルワリーが作っている缶やボトルのクラフトビールが、約200種ずらりと並ぶ。店内で飲んでもよし、買って家で飲んでもよし。ビールと相性のよいピザも提供している。平日の夕方訪れると、1人客もいれば、仕事帰りらしき夫婦が小さい子連れで飲んでいたり、ちょっとひっかけに来たような友人同士がいたり。外にも小さなテーブルとイスがあるので、犬の散歩途中にちょっと立ち寄ることも可能だ。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/023bbbf015544d1bac5beed25be3dca0.jpg" /></p>
<p>平松さんは窪町小、第一中学校を出た文京区育ち。高校時代に留学したのがアメリカ・ポートランドで、日本の両親が訪ねてきたとき、まず父がポートランドのマイクロブルワリーのクラフトビールにはまったという。ちょうど、アメリカでクラフトビールがブームになってきたころだった。大学卒業後の就職先はポートランドに本社を置くアウトドアメーカーだったため、ちょくちょく行っては飲み歩き、日本国内で当時地ビールと言われたクラフトビールも飲み歩いてきた。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/a873255ffa09426fb7de6c34b679fb67.jpg" /></p>
<p>順調に会社員としてのキャリアを積んでいたが、自身の将来展望を考える余裕もない多忙な日々の中、このまま会社組織で働くのでよいのかと思い始め、「とりあえず辞めてリセットしよう」と退職を決意。飲食が好きだったので、フードコーディネーターの学校に通ってみた。その授業の一環で、お店を出すプランを考える機会があり、発表したら好評だったため、これを本格的に検討しようと事業計画を詰めた。そして2015年11月にオープンしたのが渋谷のPDXタップルーム。PDXとはポートランドの都市(空港)コードで、タップルームはビール専門のバーの意味。ポートランドのビールに特化したビアバーだ。ポートランドに行ったり住んだりしたことがある日本人や、在住外国人、ポートランドから来た旅行者などが飲みに来てくれて、順調な滑り出しだった。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/794256aa21e84036b4e48d6c79b1a887.jpg" /></p>
<p>2店目を考えていたころに来たのがコロナ禍。やめることも考えたが、自分はいったい何のために事業を始めたのか、思い返した。「根底に、クラフトビールは楽しくていいもので、紹介したい、という情熱があった。ぶれないコンセプトがあった」。渋谷などの繁華街はゴーストタウンになっていたが、住宅街には人が流れていた。「繁華街に1店あるから、今度は住宅街に出そう」。見ず知らずの土地より、生まれ育った場所の方がやりやすい。そう考えて物件を探し、WEDGE開店にこぎつけた。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/c65fa423daa34dd3b94613bb67d5cb85.jpg" /></p>
<p>クラフトビールは素材も種類も無限というぐらいある。「自分の考え方で作れる自由度の高い型にはまらない飲み物。味わって感想を言い合う楽しみもある」と平松さん。主な材料はモルト、ホップ、酵母、水。モルトの焙煎状態で、浅煎りはラガー、深煎りはポーター(黒)と呼ばれる。酵母の発酵は上面と下面があり、上面発酵がエールビール。ホップの香りと繊細な苦味のペールエール、苦みが強いIPA、小麦を使ったヴァイツェン、どっしりした黒ビールのポーターやスタウト、下面発酵はラガーやピルスナー。。。これら「スタイル」の説明だけでもうおなかいっぱい。さらに派生したスタイルがたくさんあるとか。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/5e74da4becc14d38bba0774a61853b4f.jpg" /></p>
<p>初心者のおすすめはどのスタイルだろう。「最初はペールエールが入りやすいかも。そこから苦い方がよいとか、香りが高い方がいいとか、いろいろ試してみては」。ちなみに、日本の大手メーカーが作っているビールのスタイルは主にラガーだ。クラフトビールでは、乳酸菌や野生酵母を使ったり、フルーツを使ったり、ユズや酒粕やサンショウのような香りの強いものを使ったり、本当になんでもありの世界なので、味わいもさまざま。「楽しみ方にも正解はないのです。ビールは自分が思ったこと、感じたことが正解。1杯のビールで、いろいろ語り合ってもらえたらうれしいです」(敬)</p>2024-03-15T13:26:46+00:00気まぐれ寺社探訪/紅梅香る牛天神北野神社
2024-02-16T13:43:03+00:00Takako-Oikawahttp://jibunmedia.publishers.fm/editor/586/http://jibunmedia.publishers.fm/article/28399/<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/680d4535bba5470a95e567e03c98508a.jpg" /></p>
<p>梅が一足早く見ごろを迎えている。文京区で梅といえば湯島天神。梅まつりが有名だ。小石川後楽園も小石川植物園も、六義園も、梅がたくさんあって、各種イベントも開かれている。その中では地味で小さいけれど由緒あるのが後楽園・春日駅徒歩10分ほどの「<a href="http://ushitenjin.jp/">牛天神</a>」こと北野神社。2月25日まで、紅梅まつりが開かれている。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/3b532e13ce674d0e881c516fa17aaee8.jpg" /></p>
<p>天神といえば言わずもがな、学問の神様、菅原道真公を祀っている。梅を愛したと伝わるため、各地の天神様には梅の木が植えられている。丑年生まれで、牛に縁が深いことから、たいていの天神様には寝そべった牛、臥牛も見られる。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/c83f4bf8c9e84c9db9d9384cf21eb5a0.jpg" /></p>
<p>牛天神にも牛がいるが、有名なのは牛の形をした「なで石」。境内にある説明によれば、源頼朝公が東国追討のとき、ここで休息していたら夢に牛に乗った菅原道真公が現れ「二つの幸あらん」と告げた。目覚めると夢で道真公が載っていた牛に似た岩があった。その後頼家が生まれ、平家が滅びて国を平定し、「二つの幸」がかなったことから、神社を立てたのが牛天神の始まりだという。牛に似た岩は「ねがい牛」として祀られ、なでると願いがかなうと言われている。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/ff3639e4f9b5495e998d945489075cf7.jpg" /></p>
<p>「先ず願いながら真心を持ってねがい牛の頭の部分を撫でさすり、心に念じつつ何事も唯々誠心誠意純真な気持ちを持って夫々にお願いをしてください。天神様は、聞とどけて下さるでしょう」という木の看板が立っている。念じながら頭の部分を撫でさすってみた。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/9dcbde435e32456f93c27e444f480a68.jpg" /></p>
<p>ふと上の梅の木をみると、メジロが花の蜜を吸っていた。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/ab2552a2505a440b8ebf448c58d7aa4e.jpg" /></p>
<p>樹齢100年超という木斛(もっこく)がご神木だ。紅梅が映える。真剣に心をこめてお願いすると必ず願いが叶う、そうだ。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/fa47ec02811b4526b6bcadb60b9141c3.jpg" /></p>
<p>牛天神の表参道には長い階段がある。その北側には「牛坂」という坂もある。牛石(ねがい牛)が名前の由来だとか。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/0dd3c226e6924187be7aa48820f3e08b.jpg" /></p>
<p>社は高台にあり、「今の大曲のあたりまで入り江があったと考えられている」そうだ。高台なので富士山が見えたらしい。葛飾北斎の富嶽三十六景「礫川(こいしかわ) 雪の旦( ゆきのあした)」はここで描かれたという。牛天神のサイトには<a href="http://www.ushitenjin.jp/keidai/fugaku36kei.pdf" rel=" nofollow">考証記事</a>も載っている。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/dc8bea54b1164bd799d043d3a6de57b1.jpg" /></p>
<p>江戸時代、水戸光圀公から5本の桜の木が奉納され、そのうちの1本が枯れずに境内にあるという。ちなみにここは東京ドームの氏神だそうだ。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/cf847b1ae6f2467c87e0bab0be93ab64.jpg" /></p>
<p>芸能の神を祀る太田神社などもある。境内は小さいのに、見どころ満載だ。2月18日は献梅祭があり、野点や天神太鼓も披露されるという。(敬)</p>2024-02-16T13:43:03+00:00OSAGARI絵本のよりみちにっき/生きるということ
2024-02-15T13:24:55+00:00Takako-Oikawahttp://jibunmedia.publishers.fm/editor/586/http://jibunmedia.publishers.fm/article/28397/<p>「ただいまー!」</p>
<p>息子が何やらおもしろそうなものを抱えて帰ってきました。画用紙でできた舞台セットのような何か。舞台上にいるのは、ポクポク木魚をたたくお坊さんとオバケさん。上手側には扉のようなもの。ひっくり返してみると、扉の向こうには青空と地球、そして地下の蟻。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/323e4809b43e4e7d8c786e5798846bb0.jpg" /></p>
<p>「表と裏」という御題のもと、図工の時間に作ったそうです。この世とあの世……何か思うところがあったのかしらと本人に尋ねてみても、「うーん……忘れた! 作ったのは2学期だし」と。でも、「舞台の下にいるこの人達は観客だよ。ニコニコで拍手しているところを描きたかったんだけど、時間切れで表情までは無理だった~」と教えてくれました。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/140decd9b86c46b49f2a0d576a707762.jpg" /></p>
<p>ちょっとはちゃめちゃなんだけど何か救われるようなところもあり、そのままリビングに飾ることにしました。</p>
<p>今月の1冊はこちらです。</p>
<p><strong>『生きる』</strong></p>
<p><strong>谷川俊太郎 詩</strong></p>
<p><strong>岡本よしろう 絵</strong></p>
<p><strong>福音館書店</strong></p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/4313c64a1415463184344a7b72baf59b.jpg" /></p>
<p>国語の教科書でも取り上げられるなど多くの人が知っている詩『生きる』が絵本になったもので、夏のある1日が子ども達の視点で描かれています。</p>
<p>今リビングを見渡すと、床に座り込み黙々とレゴを組み立てる子どもが一人。いろんな角度から眺めてはやり直し、また作ってはやり直し。母の視線に気づいたのか、一瞬頭をあげた後またすぐ手元に視線を落とし、「ねえ、今何つくってるかわかる? まだ教えな~い」とカチャカチャ。息子の目に映る今この瞬間は、どんなだろう? </p>
<p>思わず大きく息を吸い込むと、どこからともなく沈丁花の香りが。</p>
<p>もうすぐ春です。</p>
<p>(<a href="https://osagariehon.com/" rel="nofollow">OSAGARI絵本</a>・伊藤みずほ)</p>2024-02-15T13:24:55+00:00特選!ご近所 茗荷谷界隈/3月のイベントピックアップ
2024-02-15T13:34:11+00:00Takako-Oikawahttp://jibunmedia.publishers.fm/editor/586/http://jibunmedia.publishers.fm/article/28398/<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/1ede25d5dbd44081b5a533ce40348f30.jpg" /></p>
<p>拓殖大学さんからご案内をいただきました。3月9日(土)午後6時から7時半までで、少し先になりますが。演奏されるピアノにまつわるお話もご連絡いただきました。</p>
<p>続きは<a href="https://www.facebook.com/gokinjyo.myogadani/posts/pfbid0jPxHc7idmRgLzei7zDjk7WMz9kqiSomTSrQUnc2ZEEAWPjjLkFBnvG4youmStJHgl" rel=" nofollow">こちら</a>。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/4de84025c2c140e7bb06b211be3dfdd4.jpg" /></p>
<p>1954年1月に池袋から茗荷谷を経てお茶の水まで開通した丸ノ内線。今年で開通70年。これを記念して地下鉄博物館(東西線葛西駅高架下)にて「丸ノ内線開通70周年展(建設編)」開催中です。3月10日まで。毎週、金曜日の午後2時半からは「地下鉄丸ノ内線工事記録」の映画会が博物館ホールで開催されるそうです。</p>
<p>茗荷谷界隈プロジェクトとしては見逃せないイベントです(個人的にですが)。</p>
<p>続きは<a href="https://www.facebook.com/gokinjyo.myogadani/posts/pfbid034V8D1YKe9M9J6pxkbC2dSH9wkZVrtWYaQnuA2VMTAEmLmNM632sVPn689Zyk2Yyhl" rel=" nofollow">こちら</a>。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/c645aba12c734ef88159b9034dade657.jpg" /></p>
<p>湯立坂入口にある国の重要文化財「銅御殿」の見学会が行われるようです。なかなか入る機会が無い銅御殿。</p>
<p>もしご興味があればぜひ。</p>
<p>続きは<a href="https://www.facebook.com/gokinjyo.myogadani/posts/pfbid02baBgaottxaxDWui8PF4eYXFDWUFb2eQTZUviXJBuSNLhVNfURiTPP4k347PUgSyXl" rel=" nofollow">こちら</a>。</p>
<p>※この記事は「<a href="https://www.facebook.com/gokinjyo.myogadani" rel=" nofollow">ご近所 茗荷谷界隈</a>」に掲載されたものです。</p>
<p> </p>2024-02-15T13:34:11+00:00社会人落語日本一!ピアノのネタで第15代名人に。千駄木のぽんぽん亭遊月さん
2024-02-18T23:44:28+00:00inaba_yokohttp://jibunmedia.publishers.fm/editor/839/http://jibunmedia.publishers.fm/article/28395/<p>「第15回社会人落語日本一決定戦」決勝戦が、2023年12月10日、大阪府池田市で開催され、ぽんぽん亭遊月さん(本名=棗田真澄さん、文京区千駄木在住)が、見事第15代名人となった。JIBUNでは<a href="https://jibunmedia.org/?p=2665" rel="nofollow">2017年と</a>、<a href="https://jibunmedia.org/?p=4834" rel="nofollow">2023年</a>に記事にしている方だ。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/39f33a9906e849e590619841f7082f5a.jpg" /></p>
<p style="text-align: right;">(©社会人落語日本一決定戦大会事務局)</p>
<p>演目は「社会人ピアノ日本一決定戦」。自分の職業をネタにした創作落語だ。遊月さんの本業はピアノ調律師。家庭にあるピアノからプロが使うピアノまで、様々なピアノの調律を手掛ける。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/2996fb5c04ec4b0bb72d74e0b3d8b0fe.jpg" /></p>
<p style="text-align: right;">( ©社会人落語日本一決定戦大会事務局 )</p>
<p>今大会は324人が応募。148人が予選会に出場。そこから10人が決勝戦進出となった。審査委員長、桂文枝さんは、優勝した遊月さんに「職業をいかした社会人らしい落語で大変に素晴らしかった」と選考理由を説明し、横向きに座ってピアノを演奏する姿を表現したことに「落語の形を破った」と評価した。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/2e5cfd4abc4d4fe3b583a4b1b812b42e.jpg" /></p>
<p style="text-align: right;">( ©社会人落語日本一決定戦大会事務局 )</p>
<p>遊月さんは30歳から15年ほど民話語りをやっていた。「座布団の上から移動しないのに、情景がぶわーっと見える。どこまでも自由に世界を表現できる語りにどっぷりハマってました」。そろそろ1人で活動しようと考えていた頃、語りの先生が亡くなった。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/107f39cfc79540ed865027867c8d7a01.jpg" /></p>
<p style="text-align: right;">( ©社会人落語日本一決定戦大会事務局 )</p>
<p>指導者を失い悩んでいた時、民話語りと同じように、座布団の上で覚えた噺をしている落語の存在に気がつく。どうせなら1番チケットが取れない落語家さんを見てやろうと独演会に行くと、「やりたいと思ってたことが全部体現されていました」。その足ですぐ近くの上野広小路に落語教室を発見し入会。3年経った頃、池田市が主催する第1回社会人落語日本一決定戦の参加者募集の小さな記事を見つけた。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/a723ac9bf87c4300b14e658c91c02704.jpg" /></p>
<p>「応募したら予選通過して」と顔がほころぶ。その時は決勝には残れなかったが、「見ず知らずの方が私の落語をすごく褒めてくれて」。翌年も挑戦したら決勝にあがれた。ところがその後、「暗黒の時代が続きました」。苦しかった〜と笑う。2回ほど他の予定で出られなかったので通算13回の出場で、昨年2度目の決勝進出が叶い、見事名人になった。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/2e1ace3196824333965eb6334a89bb66.jpg" /></p>
<p>この社会人落語の大会は、古典落語だけでなく、創作落語での参加も多い。今まで何人か、自分の職業をネタにした演目で優勝した人がいる。しかし、「ピアノの調律師って漠然としたイメージでしか知られてないので、落語に出来ないよな〜・・と諦めてたんですよ」。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/5c870cd6325e4bb8a5f63a7d1573a597.jpg" /></p>
<p>客席で見ていた3年前の決勝戦。2位3位がどちらも職場ネタで、「やっぱり職業ネタっていいな」と思いながらの帰りの新幹線でのこと。ピアノの調律はピアノを弾く人があってこそ。弾く人が増えれば調律の需要も増えるって考えたらどうだろう?</p>
<p>折りしもコロナ禍で、家に眠っていたピアノに目が向き、調律して再び弾こうという人が増えていた。「そうだ!社会人落語の大会で落語やる人が増えたみたいに、社会人ピアノの大会があったら、広がるんじゃない?」。あらすじが新幹線の天井から降りてきた!</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/13d9f236b71f4c89ab0509652e9c861b.jpg" /></p>
<p>落語の筋はこう。調律の普及のアイデアを練っている上司と部下。部下が「社会人落語日本一決定戦」に出ていることを知り、弾く人を増やすために「社会人ピアノ日本一決定戦」をやろうと言い出す上司。そしていよいよ、本番が始まって・・・。「この社会人ピアノの大会に出てくる人達のエピソードに、私が仕事して出会ったお客様から伺った、宝物のような話をあちこちに散りばめました」。もちろん笑いも随所にある。</p>
<p>池田市はインスタントラーメンの聖地、ということをご存知だろうか。(今、朝ドラ「まんぷく」再放送中。)大会は日清食品が協賛。なんと名人の副賞は「最強どん兵衛1年分」。大会の4日後遊月さんの自宅に12個入りの段ボールが30箱届いたという。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/1059026a2f854e2bb7911225409dc245.jpg" /></p>
<p>ところで、初めて出場した第1回のときのこと。予選敗退で、他の出演者の誰も知らない。「これで終わったんじゃもったいない」と「池田の出演者を集めて東京で落語会をやって、繋がりを作りたい」と、遊月さんはまず会場を押さえて、落語の冊子「東京かわら版」に募集記事を出した。そうして全国から11人を集めて第1回目の「あたらし寄席」がスタート。「あたらし」は古語で「悔しい」の意味。賞を逃して悔しいというメンバーの思いを込めた。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/2047e4e902424f32901ecae0286028ac.jpg" /></p>
<p>今年は第13回。今では20人以上から全国津々浦々から集まるようになり、もはや「悔しい」という人ばかりではなくなった。「名人は私を含めて4人。2位3位もごろごろいるんです」と嬉しそう。「あたらし寄席」は3月16日(土)11時から18時 文京区不忍通りふれあい館地下ホールで開かれる。毎年150席は満席に近い。長いので出入りは自由。「入場無料カンパ大歓迎。ぜひ来てください」と遊月さん。その日遊月さんはトリを務める。(稲葉洋子)</p>2024-02-18T23:44:28+00:00クラフトビールめぐり⑦本郷菊坂町かもす/手作りビール店をまちの豆腐屋さんみたいにあちこちに
2024-03-17T09:59:55+00:00Takako-Oikawahttp://jibunmedia.publishers.fm/editor/586/http://jibunmedia.publishers.fm/article/28396/<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/bd852d80fd4e416c9eb4a7ac9ebb3afe.jpg" /></p>
<p>「おいしいビールを片手にみんなでわいわい。そんな場がまちのあちこちにあれば。まちのお豆腐屋さんみたいに」。本郷通りから菊坂へ入ってすぐのところにあるクラフトビール店「本郷菊坂町かもす」のマスターはそんな思いで2023年6月に店を開いた。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/330ddebfac474a9eafd245aa96c3a307.jpg" /></p>
<p>コンクリート打ちっぱなしの店に入ると、右手に数人で立ち飲みできそうな大きな木のテーブルがある。奥には2~3人で飲めそうな木のテーブルが2つ。カウンターは2人は座れそうだ。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/486a3b3e0e18493496c025b9dc8ff3b6.jpg" /></p>
<p>さらに奥はタンクが並ぶ「醸造所」。初仕込みの真っ最中だ。「もうちょっとすると、いい香りが出てきます」。(2024年2月から自家醸造ビールの提供を開始)。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/8b369724c14e47f2827bc83288b4b141.jpg" /></p>
<p>マスターは千駄木生まれの千駄木育ち。化学メーカーの営業として転勤続きだったが、いまに至る原点は5年ほど暮らしたドイツでの経験だ。「週末の日課は、からのビンを持ってビアバーに通うことだった。ドイツでは自家醸造のビアバーが近所にある。文京区で言えば本郷にも根津にも千駄木にもある、みたいな感じで」。小さい子どもを連れて行くと、お菓子をくれる。子どもにも優しいまちだった。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/7dd0611018bd44ab8c6a7cf7041d447d.jpg" /></p>
<p>人生50年を迎えるころ、地元に何か貢献できることはないかと考えたとき、ビール作りをやってみようと思い立った。それまでにも、日本ビアジャーナリスト協会の代表と知り合って親交を深めたり、ブルワリー巡りをしたり、ホップの産地でホップ摘みの手伝いをしたりしてきた。手作りのビールはおいしくてフレッシュ。自分で作れたらいいな、と常々思っていた。ドイツのように、地産地消で、身近な存在になれたら。退職し、2カ月間、金沢のブルワリーに住み込んで修業した。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/6c34ecf18a27438f8da44309711f6f61.jpg" /></p>
<p>「まちのパン屋さんとか、お豆腐屋さんのイメージ。ホカホカと香りがしてきて、まちに馴染んでいる、そんなビアバーを作れたら」</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/4a88f2af6e2f451bad7c665cc2d25ccb.jpg" /></p>
<p>だからお店は、気軽に立ち寄って飲めるようなスタンディングスタイル。置いているのはおつまみ程度で、食事は近所のハンバーガー店のデリバリーの利用や持ち込みも可能。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/946ce6cee65c4fa2897e319333155a18.jpg" /></p>
<p>全国のブルワリーから仕入れたクラフトビールを常時5種類ほど提供、専用のガラスボトルを購入すれば、種類は限られるが持ち帰りも可能だ。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/b5b678c7815e4753a09ddd4f16c1fac9.jpg" /></p>
<p>自家醸造はようやく開始したところだ。前職との共通点は「ものづくり」。ビールづくりで大事なのは衛生管理だという。「発酵の過程で、酵母にいかに働いてもらうか、いかに香りや味を最大化してもらうかがポイント」。めざすのは、チェコで飲んだモルティ―で香り豊かなピルスナー。「酵母の香りと麦芽本来の甘さを引き出すためには酵母の活動が大事になってくる」。酵母の働き、つまり、発酵にこだわりたい。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/a48884ba46ae4d1797f0433292ca3a64.jpg" /></p>
<p>お店のロゴは酵母が分裂するところをイメージして作られた。「これを見てください」とマスターが公益財団法人日本醸造協会が発行した「ビールの基本技術」という冊子のページを開いた。そこには酵母分裂の電子顕微鏡写真が。確かに、ロゴのイメージと似ている。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/a839fba99ad54c8f81409547a5b60f29.jpg" /></p>
<p>開店して半年以上がたち、ボチボチ常連さんもでき始めた。近所の東京大学に来ているらしい外国人も来るし、イラストを描いてくれたり、お酒の神様といわれる京都神社で「醸酒のお守り」を買ってきてくれたりする客もいる。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/c26a3d84e7a14fe39d4a34c944f6733c.jpg" /></p>
<p>「ある女性が『昼からビール飲んじゃってだめだな』とつぶやいたのを聞いて、日本ではまだまだ昼から飲むのは罪悪感があるんだなと感じた。昼間からビール片手に老若男女、会話を楽しむ、そういう文化が根付いてくれたらうれしい」</p>
<p>「近所で気軽にビール飲み」が大衆文化になるように。願いを込めて醸造に励む。(敬)</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/485f1954545d4b1e8baaedd6259d5c22.jpg" /></p>
<p>本郷菊坂町かもす(本郷5-1-2シャープ本郷 101)</p>
<p>営業日:水・金:18:00-21:00、土:14:00-21:00、日:14:00-18:00</p>
<p>※変更あり。<a href="https://www.instagram.com/hk.camos/" rel="nofollow">Instagram</a>で要確認</p>2024-03-17T09:59:55+00:00夜の小石川後楽園きらびやか。里神楽や狂言も愉快に/夜間特別開園、21日まで
2024-01-16T12:12:43+00:00Takako-Oikawahttp://jibunmedia.publishers.fm/editor/586/http://jibunmedia.publishers.fm/article/28311/<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/3f2ac090efad41a78804509ff4f4bc8e.jpg" /></p>
<p>強い北風が吹きすさび、冷え込んだ夜、小石川後楽園の<a href="https://www.tokyo-park.or.jp/special/pickup/korakuen_lighting2024/" rel=" nofollow">夜間開園</a>に足を運んだ。こんなに寒くて当日券1000円は高い、と思いつつ、東京ドームに隣接する東門から入った途端、そんな思いは吹き飛んだ。なんと、美しい。内庭の池に、ライトアップされた唐門がきらびやかに浮かび、周りの木々も鏡のような池に映し出されている。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/1506fc8c4a4547c98beb5fb91cdf099b.jpg" /></p>
<p>ライトアップされた唐門に近づくと、昼間とは全然見え方が違った。普段は閉まっている戸が開けられ、いわゆる「木曽川」方面の木々が垣間見られる。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/a1add6dba5b94661ba3d291d7936a457.jpg" /></p>
<p>足元には灯篭がともされ、なんとも風流。白壁には丸い影絵のような文様が映し出される。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/5c05d67238094b48999240af1d913cc4.jpg" /></p>
<p>水戸黄門として知られる徳川光圀が造った小石川後楽園が、園として初めて、夜間に特別開園している。18時~21時、21日(日)までだ。出入りは東門からだけ。入園料はオンライン前売り券だと800円、当日は1000円。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/f9a66c65444d4ce69777a4588636503e.jpg" /></p>
<p>東京ドームシティのイルミネーションイベントと連動し、笑いがテーマだという。「灯りと笑いで福招き」のサブタイトル付きだ。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/4c5bf0d919b74a14b25b2a5a5a332a49.jpg" /> </p>
<p>「伝統芸能公演~笑う門には福来る~」とのことで、広いスペースがある「松原」にて、「石森社中」の里神楽の上演が19時と20時にある。この日は「大黒天~福徳之舞~」の演目。黒い面をつけた大黒様が打ち出の小槌を手に、笛の音に合わせて舞った。最後には打ち出の小槌からたくさんの「宝」が観客に向けてまかれた。この1年、大黒様は小石川後楽園にいらっしゃるとのこと。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/809503948d874aaea3f393c3417a08bf.jpg" /></p>
<p>平日の19時半、土日は18時半にも、東京大学とお茶の水女子大学の狂言研究会の学生が狂言を演じる。この日は「口真似」。女子学生3人が強風にも負けず、朗々と演じていた。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/2c5320a58adf4f37bcad7746bddcb085.jpg" /></p>
<p>松原には団子や甘酒、豚汁や熱燗の出店があり、お休み処「九八屋(くはちや)」や周辺のベンチで食することができる。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/0cef2df228be43de8592e74ac8f734fd.jpg" /></p>
<p>蓬莱島のライトアップは少しずつ光の色が変化し、夜空には三日月が。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/be64251d3f154dceb2549d8abf82600f.jpg" /></p>
<p>「赤門」からお堂に続く道の両脇には、紋切り提灯が並ぶ。紋切りとは、1枚の紙を切って形を表す遊びだそうで、12月にワークショップを開催して作った作品を使った提灯とのこと。そのそばにはプロジェクションマッピングがあった。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/b28917606a27459aab99b88773adeff2.jpg" /></p>
<p>いつも入る西門からすると一番奥にある内庭はあまり足を運ばないし、池の水は黒く濁って、きれいだと思ったことはなかった。しかしライトアップされると背景のビルでさえ美しくみえる。池にはカモが数羽泳いでいた。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/6a783ca0d00146a8a88d5726df247b68.jpg" /></p>
<p>お隣の東京ドームシティでは、吉本興業所属のタレント、チョコレートプラネットの長田庄平さんがプロデュースする<a href="https://www.tokyo-dome.co.jp/illumination/highlights/" rel=" nofollow">「笑(SHOW)」がテーマのイルミネーション</a>があちこちに。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/33fc482b78a445218666ed269344ce15.jpg" /></p>
<p>その一つ、「つっこみイルミ」を眺め、「芸人シルエットロード」へ。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/87cb315a59df4455a0cd6e03e3f0d1fc.jpg" /></p>
<p>1階には「たらいの森」があり、その向こうの噴水が音楽に合わせて「踊って」いた。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/f79f9c8add78417e86d345408dfc06e5.jpg" /></p>
<p>寒すぎる夜だったが、楽しい仕掛けがいっぱいあった。暖冬とはいえ、夜は寒いので、帽子マフラー手袋は必須かもしれない。(敬)</p>2024-01-16T12:12:43+00:00根岸~三ノ輪、歩けばいつものまちが見知らぬまちに/2024七福神巡り①「下谷七福神」
2024-01-16T09:03:08+00:00inaba_yokohttp://jibunmedia.publishers.fm/editor/839/http://jibunmedia.publishers.fm/article/28310/<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/5873a5778d4f4f7c97c156cf9a280db2.jpg" /></p>
<p>「七福神巡り」といえば、谷中七福神(<a href="https://jibunmedia.org/?p=3652" rel=" nofollow">過去記事参照</a>)がよく知られているのか、毎年1月になると、毎日のように七福神巡りツアーらしきグループが旗を持って歩いているのに出会う。七福神というのは都内だけでも西から東までたくさんあり、小石川七福神もある(<a href="https://jibunmedia.org/?p=831&" rel=" nofollow">過去記事参照</a>)。今回は「下谷七福神」。台東区根岸~三ノ輪に向かうコースを歩いてみた。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/fd86a6255f124816b4eb06d1d20b5b08.jpg" /></p>
<p>この七福神は街中の寺社が多く、どこもあまり大きくない。根津から言問通りを上ろうと思ったが、高所は寒いので、JR鶯谷駅北口から根岸の里へ。根岸は古い歴史を持つ地域で見どころもあるのだがそれまた別の見聞録で。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/810c097437ec44fdbe45fbc25c2a535f.jpg" /></p>
<p>まずは、駅から目の前に見える「元三島神社」(台東区根岸1-7-11)へ。いつもは駅に止まる電車の窓から眺める神社だが、神社から駅がどう見えるのか。石段をあがったら社殿の廊下のガラス越しだが確かに駅が見える。ここに祀られているのは「寿老神」。長寿延命、富貴長寿の神だ。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/22ef4754710a468a943a3795caa361a2.jpg" /></p>
<p>元三島神社も、次の「入谷鬼子母神」(台東区下谷1-12-16)のあたりも周りは食べ物屋さんが多く、ほかにも和菓子屋や小売店、小さな問屋などがひしめき、熱気にあふれる。どの神社も狭く庭はないが、地域の人が頻繁に参拝している様子が感じ取れる。日常的に商売繁盛、家族円満、健康などを祈願しているのではないだろうか。入谷鬼子母神は毎年7月に「入谷朝顔まつり」が開かれることで有名で、その時は通りは人であふれる。祀られている「福禄寿」は招徳人望の神様と言われる。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/f872251b955a45bcb053f68163ae265b.jpg" /></p>
<p>次は、言問通りを渡り、昭和通りに出る手前にある「英信寺」(台東区下谷2-5-14)へ。ここには「三面大黒天」、財宝、福徳開運の神様がいらっしゃる。そのすぐ近くの「法昌寺」(台東区下谷2-10-6)には、唯一武将の姿の「毘沙門天」は邪鬼を踏みつけている。融通招福の神として信仰されている。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/b0cf8d25a1b040bc85d418d3f280e4f6.jpg" /></p>
<p>法昌寺には、「たこ地蔵」があるが、これは、由利徹(コメディアン)、赤塚不二夫(漫画家)、外波山文明(演出家)、立松和平(小説家)らの呼びかけで、元プロボクサー、コメディアンのたこ八郎を偲んで作ったもの。日本中の茶の間を笑いの渦に巻き込み、人気絶頂の最中、「迷惑かけてありがとう」という名言を遺し、メイワクかけることもなく、「ぽっくり」海へ帰って行ったことを偲んで昭和60年に建てられたという。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/f8697fbce89e483d944d1afda95e9866.jpg" /></p>
<p>そこから昭和通りに出て、弁天院のある「朝日弁財天」(台東区竜泉1-15-9)へ。児童遊園と隣接していて、仕切りがないので神社の持物かもしれない。小さな池があり大きな錦鯉が泳いでいる。遊具で遊んだり、池の鯉を眺めたり、大勢の親子が遊んでいた。町会の役員が集まって立ち話をする姿も。ちなみに、「弁財天」は、知恵財宝、愛嬌縁結びの徳があるといわれている。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/52e5624fb88b402c869d1b389bed6643.jpg" /></p>
<p>6番目に訪れたのは「恵比寿神」が祀られる「飛不動」(台東区竜泉3-11-11)。昭和通りから国際通りに向かい、さらに狭い道に入ったところにあるのだが、私のような方向音痴は迷子になりやすい。だれでも知っている鷲(おおとり)神社や一葉記念館が近くにあるので、それを目印になんとか辿り着く。吉原も近く、つい樋口一葉の「たけくらべ」の場面が浮かんできたりする。ここにも大きなクループで参拝に訪れている人たちに会う。恵比寿神は商売繁盛の神様として信仰が厚い。だからなのか神社も繁盛していた。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/0b1ad6d8b9bd4ea08e8ecc983ac45644.jpg" /></p>
<p>最後に向かったのは、三ノ輪の「寿永寺」(台東区三ノ輪1-22-15)。祀られているのは「布袋尊」だ。台東区立東泉小学校の向かい側にある。ここにも池があり、赤や黒の大きな鯉がゆうゆうと泳いでいた。布袋尊は笑門来福、夫婦円満、子宝の神といわれる。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/abe4c28277f54947afde80f8d6b305c6.jpg" /></p>
<p>全コース約1時間半~2時間。下谷のあたりは、よく自転車で抜ける道。知り尽くしていると思ったが、改めて神社やお寺を求めて歩いてみると、まるで見知らぬまちを旅しているようだった。根岸からスタートして三ノ輪に出て、いつもの「洋服の青山」の看板が高いビルの最上階に見えたとき、現実に戻った。足の疲れを取るため、いつもの天然酵母のパン屋「むぎわらい」の喫茶室で酵素炭酸ジュースを飲んでから、都バスで帰路についた。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/d743946e23824b9b8de8517feca4da74.jpg" /></p>
<p>七福神を参拝すると七つの災難が除かれ、七つの幸福が授かると言われる。叶いますように。(稲葉洋子)</p>2024-01-16T09:03:08+00:00川の流れのようにゆったりと/2024七福神巡り②「隅田川七福神」
2024-01-16T12:49:57+00:00inaba_yokohttp://jibunmedia.publishers.fm/editor/839/http://jibunmedia.publishers.fm/article/28313/<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/f3f36fd28c4140349051bedb32d748ff.jpg" /></p>
<p>川沿いのコースは旅情豊かな道行になるに違いない…とは思うのだが、ここ数日の寒さもあり、川風がどれくらい冷たいのか、二の足を踏む。台東区側に住む友人が勧めてくれたコース、ほかの仲間からも「よいコースですよ」と聞いたので、決行することにした。それでも出立が遅くなり、スカイツリー駅に着いたのは、午後2時を過ぎたころ。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/b24791c42f7f467996b7c85f8f3c317f.jpg" /></p>
<p>ツリーの建設が始まったころ、たまたま用事で当時の業平橋駅を降り立った時、10階建てのビルの高さくらいできていただろうか、「頑丈な金網のビルが建つのだなぁ、面白い建物だ」と思いながら、近くの古いお煎餅屋さんに、「スカイツリーって、どこに建つのですか」と聞くと「ほら、そこの金網みたいなのだよ」と。心で赤面して「そうですか。では、このあたりはこれから発展しますね」とそしらぬ顔で言ってみると「とんでもない。ツリーのまわりだけいろいろ建つらしいけど、この通りは手をつけないの」とおじいちゃんが残念そうな表情。今回、そのお煎餅屋さんをのぞいて見たら、立派な店に変身していた。「おじいちゃん、よかったね」と呟きながら店の前を通る。スカイツリー本当に高くなったな。とにかく六三四だから。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/dd20c7dd1f2b4f89903236a1aca020c9.jpg" /></p>
<p>さて、いよいよ七福神巡り、1番目は、三囲(みめぐり)神社に向かう。駅からはかなり遠く、吾妻橋を抜ける風は冷たくてひるむ。隅田川の支流、源森川を渡り、言問橋方面へ。墨田区側から言問橋を渡る手前に、見番通りがあり、その道を入ってしばらくいくと、三囲神社はある。隅田川は高い堤防がめぐらされているので、風は意外と吹き曝しではない。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/609048e481314448a548114cfb2bf3c7.jpg" /></p>
<p>神社の境内は広い。下谷七福神は狭い神社が多かったが、さすがに川沿いの道。心もゆったり。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/d6d4155b2ca8466c9449b1b8831c6d5c.jpg" /></p>
<p>境内には、三井家とのつながりで、旧三越池袋店のライオン像が置かれていたりする。ここの七福神は、恵比寿天と大黒天。わりと参拝する人は多くみられる。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/3dabb01e1d7845348cad98712eb93449.jpg" /></p>
<p>この辺りはたくさんの名所旧跡があるのだが、それはまた後日に。三囲神社から見番通り沿いに歩いて、淡島寒月旧居跡もある弘福寺に向かう。見番通りに、「向島墨堤組合見番」を見つけ急にこの道を歩く芸妓さんの姿を想像しているうちに、弘福寺に着くが、大きなお寺だ。川にとても近いので、堤防がなければ川が見えるのに、と勝手なことを思う。ここに祀られているのは布袋尊。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/2210441eb8f84b08a883ef2704fe4a5e.jpg" /></p>
<p>さて、次の長命寺は弘福寺に隣接している。川の側に茶店があり、堤防があるから川は見えないが、ここの座席から川を見たら、旅気分満載だなあと、また勝手なことを思う。江戸時代の旅人は、ひと休みしながら長命寺の柏餅もちや言問団子に舌鼓を打ったのだろうなあ。長命寺に祀られているのは、弁財天だ。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/3bd68bb802d040d59670b662a61498e6.jpg" /></p>
<p>次は、見番通りを離れ、墨堤通りを進む。目指すは白髭神社。見番通りと違いこの通りは、倉庫のような大きな建物が並び、人通りも少なくちょっと寂しい。自転車の少年が急ぎ目に、徒歩の私を追い越していく。白髭神社にはかなりの距離だ。徒歩25分くらい。近づくと、お団子だの吉備餅だの和菓子のお店がちらほら。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/85c094914a954323aa1dd7db711a5595.jpg" /></p>
<p>白髭神社の入口に辿り着いたころには、もう日暮れが迫っていた。急いで、寿老神のご本尊を探すが、どこにもそれらしきものがない。片づけを始めていた、巫女さんに聞いて見ると、「ここにはご本尊がないので、神社全体が寿老神なのです」とのことだ。なるほど。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/c7d0bfecd0444e77bef0f3a403ce4fc1.jpg" /></p>
<p>さて、ここで日が暮れてしまう。風が強く、冷たくなってきた。向島百花園は閉まってしまった。百花園と多門寺は翌日に回ることに。ごりやくはどうなるかわからないのだが。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/12f541c8b3e040309d9217f2365b54fe.jpg" /></p>
<p>翌日、千代田線と東武線を使い、順番が変わってしまうが鐘ヶ淵駅から徒歩で先に多聞寺へ。道は工場なども多いが、寺の近くには昔ながらの2階建てくらいの家が並び、お年寄りがたくさん住むまちという雰囲気だ。多聞寺はそれほど広くはないが、ゆったりとした雰囲気。毘沙門天が祀られている。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/53616ee695354dcfb464cb5f9aed1b08.jpg" /></p>
<p>最後は、東武線で東向島を降り、向島百花園へ。園内には、松尾芭蕉をはじめ、たくさんの歌人や俳人などの句碑がたちならぶ。福禄寿が祀ってあるお堂は、扉が閉まっていた。受付で聞くと、福禄寿のお堂は都ではなく、「墨田七福会」が管理し、売店もやりながら、スタンプなど提供しているという。残念ながら、お堂の扉が開くのは1月8日までとのこと。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/d6dfaee013494c2e99dcfc5487455538.jpg" /></p>
<p>ここで、隅田川七福神を全部巡ったことになる。隅田川七福神は、船で巡ることもできる。寒い時期はちょっと躊躇われるが、桜の季節なら、気持ちがよいだろうなあ。ご利益がどうなのかわからないがぜひお試しあれ。(稲葉洋子)</p>2024-01-16T12:49:57+00:00「うちにあがって食べてきな」。気軽に寄れる「動坂テラス」運営の馬場玲子さん、カラオケ店もオープン
2024-01-15T14:22:50+00:00Takako-Oikawahttp://jibunmedia.publishers.fm/editor/586/http://jibunmedia.publishers.fm/article/28309/<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/9b1713fb21e54bf48dc45cf1d9811041.jpg" /></p>
<p>千駄木と本駒込の境を通る道を不忍通りに下る動坂。下りきる手前の路地にあるのが、「<a href="https://www.facebook.com/dozakagohan">動坂テラス</a>」だ。文京区社会福祉協議会の支援のもと、千駄木3丁目の「<a href="https://www.facebook.com/sakashita.terrace/">坂下テラス</a>」と共に、みんなが立ち寄れる「心のオアシス」として地域にひらかれた場となっている。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/71ed6c06be3d447a8c53618078abbb58.jpg" /></p>
<p>動坂テラスは、運営する馬場玲子さんの自宅でもある。倉庫だった1階を改装してカフェをやっていたが、コロナ前の2019年3月に子ども食堂を始めたことがきっかけで、人の輪が広がり、2021年4月に居場所としてオープンした。「おせっかいだった亡き母の血を受け継いだのかも」と馬場さんは言う。「母は昔から人に食べさせるのが好きだった。隣にあった寮の男の子たちを2階の窓越しにこっそり家に入れてご飯を食べさせたりしていた。同じ釜の飯を食べたらうちの子だ、って」</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/b2a54e5b0d2243dbaf138d309bf78bd8.jpg" /></p>
<p>祖父が町会の役員だったことなどから、料理好きの母は町会の会合や祭りの仕出し料理を担うようになった。その母が病気になってからは、馬場さんが代わりに料理を作るようになった。人に「子ども食堂をやってみたら」と言われて始めたのが、現在月1回開催している「動坂ごはん」の源流となっている。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/c4fe8a617e374ff5a0e981bd8a2ffcad.jpg" /></p>
<p>動坂テラスはこじんまりとしたスペースで、月~水は13時~17時、木~土は10時~17時「みんなのフリースペース」として開いており、100円(子どもは無料)で誰でも気軽に利用できる。金曜夜は「学びスペース」として寺子屋に。そのほか絵本を語り合う会や朗読サロン、まちの保健室などのサロンやイベントが開かれている。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/90af06eb004040209af7f3bfb3af1eea.jpg" /></p>
<p>「私自身もよその家にあがりこんだものだけど、今の子どもたちは、人の家にあがってはいけないものと思い込んでいる。子どもたちの縛りをはずしたい」と馬場さん。家の鍵を忘れた子が立ち寄ることもある。「何かあったら助けてと言えるように、気軽にあがれるようにしておきたい。誰かがそばにいる方が安心なはず」</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/277337bb6bab440aa34c8db501fd0077.jpg" /></p>
<p>学校や家庭、社会の中で「やってはいけない」禁止事項に囲まれる子どもたちには、「それでいいよ、と言ってもらえる場が必要」。寺子屋でも、「教えるのではなく、寄り添うことが大事。逆に教えてもらってますよ」。馬場さんの子どもはまだ小さいので、中高生に「反抗期って何が起きるの?」と聞けば、「うちはトイレ壊しました」といった具体例が返ってくる。「クソババアって言うの?」「言う」「じゃああんたはクソガキだね」。口は悪いが子どもとは対等だ。節分に手巻きずしを作ったら「おいしかった」「楽しかった」と言ってくれる。「食を通した楽しい思い出ができれば」</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/f7e4612787f24c878a7ea497bc9be6c4.jpg" /></p>
<p>近所の不忍通り沿いにあったカラオケ店がやめると聞いて、居抜きで借りることになった。町会や老人会がよく使っていたほか、地域の親子が誕生会などで子連れで使っていた店だ。「この店が閉まるとカラオケは根津までいかないと歌えない」との声もあり、オーナーからやってみないかと声を掛けられたことや、六本木でショーをやっている夫の仕事場にもなると考えた。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/823403ed66c04c39b7032dac185570bf.jpg" /></p>
<p>「DSJ~動坂~」として2023年12月にオープン。現在のところは完全予約制で、カラオケ大会や貸し切りもできる。ランチやカフェ、バー、子どもの預かり、ワークショップなど、キッチンのあるレンタルスペースとしての貸し出しや、チャレンジショップとしての利用も可能だ。「地域のいろんな人に使ってもらえるよう、活用法を考えていきたい」という。(敬)</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/c18fb63d51d7448ba7ded06f360b9d35.jpg" /></p>
<p><a href="https://www.facebook.com/dozakagohan">動坂テラス</a>(本駒込4-21-7)DSJ動坂(本駒込4-42-5)</p>2024-01-15T14:22:50+00:00特選!ご近所 茗荷谷界隈/陶磁器を金継ぎする修理工房六屋(ろくや)
2024-01-15T13:52:15+00:00Takako-Oikawahttp://jibunmedia.publishers.fm/editor/586/http://jibunmedia.publishers.fm/article/28308/<div>
<div dir="auto"><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/bd48d25c93a047a298142e800be0d875.jpg" /></div>
<div dir="auto"> </div>
<div dir="auto">茗荷谷から傳通院交差点を越え、富坂を下り始めるところ、「富坂上バス停」の真ん前、小石川大神宮へ向かう角にあるのが「修理工房 六屋(ろくや)」。春日通りに面したガラス窓に大きく「陶磁器 修理」と書いてあります。</div>
<div dir="auto"> </div>
<div dir="auto"><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/86991420f5d54c31acc5c9e76225a773.jpg" /></div>
<div dir="auto"> </div>
<div dir="auto">縁の欠けが目立つようになった湯呑み3個の修理をお願いしたのが昨年10月の半ば、先日、「完成」のご連絡をいただき引き取りがてらお話を伺いました。店主は井上清さんです。</div>
</div>
<div>
<div dir="auto">井上さんが脱サラで奥さん共々世田谷で「道具屋」を始めたのが1975年、約50年前のことでした。ちなみに店名の「六屋」は奥さんが好きだった数字の6に因んで名付けたそうです。</div>
<div dir="auto"> </div>
<div dir="auto"><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/2464d045c02d4bc7ba18f1e19066fd5b.jpg" /></div>
<div dir="auto"> </div>
<div dir="auto">お馴染み世田谷のボロ市(今月15、16日開催予定)にも出店していました。その後、永福町、高円寺と店を移転し、今の小石川に来たのが31年前(1993年)のことでした。</div>
<div dir="auto"> </div>
<div dir="auto">続きは<a href="https://www.facebook.com/gokinjyo.myogadani/posts/pfbid02qb8MLpv6KWbEAULuZ66RHLBs6UUBzCBLravM6ptRakeL17NJHoCZpLNBXvKzCMb9l">こちら</a>。</div>
<div dir="auto"> </div>
<div dir="auto">※この記事は「<a href="https://www.facebook.com/gokinjyo.myogadani">ご近所 茗荷谷界隈</a>」に掲載されたものです。</div>
</div>2024-01-15T13:52:15+00:00「世界最大級の花」ショクダイオオコンニャク小石川植物園で13年ぶり開花
2023-12-15T16:15:38+00:00Takako-Oikawahttp://jibunmedia.publishers.fm/editor/586/http://jibunmedia.publishers.fm/article/28216/<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/e4c00b563bbc4cbbbe417440e556ea2f.jpg" /></p>
<p>インドネシア・スマトラ島原産で、世界最大級の花を咲かせると言われるショクダイオオコンニャクが、2023年12月8日、小石川植物園の温室で13年ぶりに開花した。花は2日間しか咲かないとされ、9日、10日は土日だったこともあり、3日間で1万人もの人が観覧に訪れたという。(写真は3日目の10日撮影、花はもうしぼんでいる)</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/156e90d9684f4a1ea65ed08bc1915f56.jpg" /></p>
<p>根本から付属体と呼ばれる先端部まで213センチ。付属体がろうそくのように、開いた花は燭台(しょくだい)のようにみえることが名前の由来のようだ。その名の通り、コンニャクの仲間なので、コンニャク芋から葉っぱが生えて茂る時期があり、花芽が出ることがあるが、いつどのタイミングで花芽が出て花が咲くのかは予測できないという。成長の記録は小石川植物園の<a href="https://koishikawa-bg.jp/news/1834/" rel=" nofollow">開花情報</a>を参照。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/34b0b29d68c4444484a113d8ead3a962.jpg" /></p>
<p>絶滅危惧種で世界的にも珍しいが、国内では近年、あちこちで開花情報がもたらされている。東京都立神代植物園で2022年12月に、国立科学博物館筑波実験植物園では2023年5月、名古屋市の東山動植物園でも2023年7月に開花。国立科学博物館筑波実験植物園のショクダイオオコンニャクは赤い実がたくさん実ったようで、「<a href="https://tbg.kahaku.go.jp/news/konnyaku/index.php" rel=" nofollow">コンニャク日記</a>」に詳しく書かれている。小石川植物園でも一部展示されていた。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/76b9e92f014f431e9bc0a6be21981814.jpg" /></p>
<p>小石川植物園のショクダイオオコンニャクでも結実が見られるかもしれず、しばらく目が離せない。(敬)</p>2023-12-15T16:15:38+00:00OSAGARI絵本のよりみちにっき/あたたかいプレゼント
2023-12-15T14:09:37+00:00Takako-Oikawahttp://jibunmedia.publishers.fm/editor/586/http://jibunmedia.publishers.fm/article/28214/<p>今年は暖冬かなあと油断していたら、ぐっと冷え込んだこの数日。行き交う人の服装やせわしない足取りに年の瀬を感じます。</p>
<p>子ども達にとっては、1年で最もわくわくする時期でしょうか。サンタさんにどんなお手紙を書こうか、希望のプレゼントはちゃんと届けてもらえるのか等、わくわくそわそわしながら過ごすクリスマスまでの日々もまた、楽しいものです。</p>
<p>ちなみに、プレゼントをじっくり吟味したいがゆえにサンタさんへのお手紙がギリギリになってしまう我が家の息子も、今年は早々と大きな画用紙にメッセージを書き上げ、本棚の上にオープンスタイルで(?)立てかけていました。今年は一つに絞らず、ほしいものを全て書き出した模様。サンタさん、どうするのかなあ……。</p>
<p>クリスマスにほしいプレゼントを「ぶお(ど)うのラムネ」と言っていた2歳の息子を思い出しながら、今月は、少し大きくなった子どもと今こそ一緒に読みたい絵本をご紹介します。</p>
<p><strong>『サンタさん ありがとう ―ちいさなクリスマスのものだがたり―』</strong></p>
<p><strong>長尾 玲子 さく</strong></p>
<p><strong>福音館書店</strong></p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/224e8b8bd21b40ec9784845068cc0790.jpg" /></p>
<p>クリスマスを前に、ちいさなしんちゃんがサンタさんにお願いしたのは、「いっしょにあそべておともだちになってくれるかわいいかわいい」くまさん。しんちゃんのお手紙はきたのくにのサンタさんの元に届けられましたが、子ども達へのプレゼント準備で忙しいサンタさん。すべての準備が終わったときに、しんちゃんのくまさんを忘れていたことに気が付きます。そこでサンタさんがしたことは、くまさんを型紙から作ること。そして……。</p>
<p>クリスマスに子どもに贈りたいものはこういうものだなあと、心にぽっと灯がともるようなお話です。子どもの年齢が上がるにつれ、サンタさんへのリクエストもぶどうのラムネから具体的な商品リストに変わったりするわけですが、しんちゃんの素朴な願いと、それに一生懸命こたえようとするサンタさんのまっすぐな思いは、今だからこそ心に響くものがあります。</p>
<p>また、ひと針ひと針大切に縫われた刺繍は一見シンプルなのにとても表情豊かで、くまさんが今にも動き出しそう。子どもも大人も、絵本を開くとその表現にわっと驚き、読み入ってしまう1冊です。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/2ff80df98a824c498c3d965c699a44a7.jpg" /></p>
<p>( サンタさんへの御礼のおやつ )</p>
<p> (<a href="https://osagariehon.com/" rel="nofollow">OSAGARI絵本</a>・伊藤みずほ)</p>2023-12-15T14:09:37+00:00陶磁器と山野草を展示販売、千石の住宅街の野趣あふれるギャラリー「千」/きまぐれギャラリー探訪
2023-12-16T03:58:42+00:00inaba_yokohttp://jibunmedia.publishers.fm/editor/839/http://jibunmedia.publishers.fm/article/28217/<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/496204810c084c49a809d795083ac2f4.jpg" /></p>
<p>半年くらい前、地域のギャラリーの取材先を探していると、知人から、「千石にとてもすてきな陶器のギャラリーがある」と教えてもらった。東洋女子高等学校の先、豊島区との区界に近い住宅街にある。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/0c79028da3e745ca8ead7a90273045a2.jpg" /></p>
<p>ギャラリーの名前は「<a href="https://senn3285.themedia.jp/" rel=" nofollow">ギャラリー千(senn)</a>」。店主は竹澤千恵さん。「千」という名前は、千石の千と千恵さんの千から取ったという。日本各地の陶芸家の作品と、庭で育てている山野草を展示販売する。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/2e695b212cb8441791bf4e103cedb892.jpg" /></p>
<p>建物の手前にある庭は、様々な植物が植えられ、建物の裏にも庭があり山野草がいっぱい植えられているが、今は冬。「春や秋には、花や草でいっぱいなのですよ」。竹澤さんは、葉の落ちた木に、からすうりの実を飾るなどして冬らしい演出をしている。野趣あふれるすてきな空間だ。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/4b0c35b60b274761920ff01efeff48a2.jpg" /></p>
<p>奥の庭に面した工房の入口の手前には大量の薪が積まれている。「薪ストーブ用です。都会では薪は燃せないですよね。ストーブならなんとか」と笑う。工房の中には、大きな電気窯が設えてある。竹澤さんは、この工房で作品作りをしている。「でも仕入れや山野草の育成にめいっぱい時間を使っているので、自分の作品を手掛ける時間がなかなかなくて」。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/ec5aaf216dd14c27a97ad5f0febfd293.jpg" /></p>
<p>ギャラリーには、竹澤さんが全国各地の窯元、作家を訪ねて集めた陶磁器が所狭しと並ぶ。奥には小あがりの部屋があり、この部屋もギャリーの一部だという。「コーヒーやお茶で、お客様にくつろいでいただく部屋になっています」。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/1f3a673c18fb4f7fb1ebfd7d9eaff6be.jpg" /></p>
<p>竹澤さんはギャラリーに並べられた器を一つ一つ手に取って説明してくれた。「30年くらい前叔父が集めていた、備前、信楽、萩焼があり、そこに現代の各地の陶芸家の作品を置かせていただいています」。ギャラリーには陶器の厚さや硬さなど、お客様の好みに合うよう、バランスよく集めているという。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/154ab7594483469c91ea95c5feb1af70.jpg" /></p>
<p>竹澤さんは、以前、銀座の食器屋さんに就職し、毎日京都から送られてくる陶器を検品する仕事をしているうち、どんどんのめりこんだ。「好きなんですね、やっぱり」と嬉しそう。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/c54c0876ff294763882c5b33e8971d80.jpg" /></p>
<p>35年前に埼玉県春日部市に住み、そこで陶芸教室に通い、窯を買った。自宅の横にコンテナを置いて、中に窯や轆轤(ろくろ)を置いた。陶芸を友達と楽しんでいたそうだ。本当は全国を飛び回れるような50代くらいでギャラリーをやりたかったそうだが、諸事情がありオープンすることができず、千石に来たのが2年半前。今のギャラリーの場所には竹澤さんの夫の親族が住んでいたが、空き家になっていたところを建て直した。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/ab7461502582474da62a1da772429b66.jpg" /></p>
<p>オープンは2021年5月21日。「まさかこの年になってこんなことやるとは思わなかった」と笑う。「知らない土地に来ると、人とかかわりがあまりないですが、ギャラリーをやっているおかげで、いろいろな人が来てくれるので、よかったです」。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/b11d3e37ac114f87bea71318e593c429.jpg" /></p>
<p>「この先は、もっと多く全国各地の陶芸家の作品を置かせていただき、展示即売させていただきたい」と竹澤さん。そして、「『千』の工房を活性化させ、自分の作品もたくさん作ろうかなあと思っています」。と目を輝かす。「楽しいものを作りたいです」。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/e987d13521514bed80b55b5fcf61f442.jpg" /></p>
<p>2024年5月ごろ、3周年記念セールを予定しているという。竹澤さんの楽しい作品がたくさん並んでいるだろうか。(稲葉洋子)</p>
<p>「ギャラリー千(senn)」112-0011東京都文京区千石3-28-5</p>
<p>営業時間 am11:00~pm6:00</p>
<p>休業日 月・火 第2・第4日曜</p>2023-12-16T03:58:42+00:00認知症の人もランナーも大人も子どももごちゃまぜ/認知症の人との交流や知識を深めたRUN伴+文京区
2023-12-19T13:10:24+00:00Takako-Oikawahttp://jibunmedia.publishers.fm/editor/586/http://jibunmedia.publishers.fm/article/28215/<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/5ba24e245bb6454ab3a6618b2aa38a1b.jpg" /></p>
<p>「外は気持ちいいねー」。黄金色に輝くイチョウ並木の下を、車いすのお年寄りと、オレンジのTシャツを着た人の一群がゆっくり歩く。「首が回らなくてね」とお年寄りが言うと、補助者が「え?借金でもしたの?」と返して笑う。ポカポカ陽気だった11月23日、文京区内で開かれた「RUN伴(らんとも)+文京区2023」のひとこまだ。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/6debe4e42ec84c3ab96fc383010feca4.jpg" /></p>
<p>「RUN伴」とは、認知症の人や家族、地域住民が一緒にタスキをつなぎながら走るまちづくりのイベント。NPO法人認知症フレンドシップクラブの呼びかけで全国的に始まり、文京区内でも2019年まで開催されていた。コロナ禍を経て、今回は市区町村単位で開ける「RUN伴+(らんともぷらす)」の枠組みで、区民有志の実行委員会で企画、実施された。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/f24e24ed0e7746219c4c57acf152856f.jpg" /></p>
<p>テーマカラーはオレンジなので、実行委員会ではランナーやスタッフ用にオレンジのTシャツを用意。「認知症を知る」「多世代ごちゃまぜ」を掲げ、区内の高齢者施設や居場所14カ所をタスキでつないだ。全周約20キロあり、すべて走る全周ランナーは7人。1~2区間を走るランナーもおり、子どもを含め計30人が区間ランナーとして参加。中継拠点では長谷川式スケールによる認知機能検査の体験や、ショートムービーの上映、認知笑カルタで遊ぶなどのイベントの開催もあったため、イベントだけの参加者を含め総勢約380人が参加した。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/9a9dbdfd08094723af529b558dd5c200.jpg" /></p>
<p>本部のアカデミー茗台で開会式のあと、ランナーが出発。最初にタスキをつなぐ多世代の居場所「ワークスペースさきちゃんち」では生活クラブ生協の温州みかんジュースが提供され、子どもランナーから車いすの方にタスキが渡された。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/5fd3be2723334f03a06829aba235d8d9.jpg" /></p>
<p>次のエーザイまでの道のりはみんなで歩いた。協賛企業のエーザイでは社屋を開放し、脳の健康度チェックや脳トレゲームの提供も。認知症サポーター養成講座も開かれ、約30人が受講した。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/d10ea9061c1a4b9b840a9875b5525432.jpg" /></p>
<p>協賛事業所の社会福祉法人三幸福祉会が運営する老人ホーム「杜の癒しハウス文京関口」では、「千石足もみ庵」もやっている「蕎麦処ひぃふぅみぃ」の女将さんが入居者らに出張足もみ。ランナーが到着すると、3人の入居者が徒歩で参加し、障害者福祉施設「リアン文京」までの区間をみんなで歩いた。リアン文京ではイメージキャラクターの「ぶんにゃん」もお出迎え。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/780bf56066744425bb78a9f82f6c20a2.jpg" /></p>
<p>カフェや子ども食堂を開催している多世代の居場所「氷川下つゆくさ荘」を経て、ごちゃまぜを掲げる「コドモカフェオトナバーTUMMY」では玄米でおにぎりづくりのワークショップが開かれており、ランナーもパクリ。TUMMYからカフェ「風のやすみば」までの坂道は、地域の町会の方をはじめ、子どももお年寄りもごちゃまぜになって歩いた。</p>
<p> <img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/038eea2b40cf476a94606cde17c9f353.jpg" /></p>
<p>区内では先駆的に居場所づくりをしてきた「こまじいのうち」では、近所のデイサービスの利用者が応援に駆け付けた。ここでは認知症に関する紙芝居や絵本の読み聞かせ、認知笑カルタなどの遊びも。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/a762013a97b644f89c70014f20c60eb0.jpg" /></p>
<p>特別養護老人ホーム「千駄木の郷」を経て東大赤門前では、小規模多機能型居宅介護士施設「ユアハウス弥生」の利用者が車イスでお出迎え。一緒に構内の紅葉を眺めながらユアハウス弥生まで歩いた。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/5606b4b6cfd34f14a0598b3d4f556c97.jpg" /></p>
<p>シビックセンターを経て特別養護老人ホーム「洛和ヴィラ文京春日」では、京都から駆けつけたという「らくの助」や、入居者の方々が車イスで参加してくれた。近所の保育園の利用者らも駆けつけた。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/d0c2614395f14735b2b97b3f96ad043b.jpg" /></p>
<p>コースは、GPSの軌跡を使って「顔」を描く「顔マラソン」の監修により、全周20キロを走ると、区の紋章が描けるという趣向だった。ランナーがGPSを持って走る軌跡や、各拠点での到着や出発、イベントの様子はzoomやYouTubeを使ってライブ中継した。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/109dc1c0bf444870bdb1e05b2901b13f.png" /></p>
<p>区間を歩いた認知症の方と家族からは「参加できてよかった」という声が届いた。ボランティアの学生は「長谷川式スケールをやってみたが、コミュニケーションの取り方が難しかった。もっと学んでいきたい」と話し、ランナーは「アップダウンが多く、コースも面白かったが、施設の人と交流できてよかった。もう少し各拠点で時間が欲しかったかも」と話していた。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/020619d211ee469992db2d5db385f28b.jpg" /></p>
<p>実行委員長の竹形誠司さんは「たくさんの方々にご参加いただき、各リレー拠点でも盛り上がっていたようで、楽しいイベントになったと思います」と話す。「認知症は当事者にもご家族にも大変な苦労がありますが、地域の方々がお互いに協力し合うことで、たとえ認知症になっても楽しく暮らせる街に、少しでも近づけることができたらと思います」(敬)</p>2023-12-19T13:10:24+00:00東京都内の田畑や古民家で「農体験」と「子育て」、居場所づくり/くにたち農園の会の取り組みを見た
2023-12-18T08:35:21+00:00Takako-Oikawahttp://jibunmedia.publishers.fm/editor/586/http://jibunmedia.publishers.fm/article/28213/<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/e7c0d13d49904783911b27caaea6bef7.jpg" /></p>
<p>住宅地が間近に迫る東京都国立市谷保の田畑の一角がNPO法人<a href="https://hatakenbo.org/" rel="nofollow">くにたち農園の会</a>の「くにたち はたけんぼ」だ。屋根とベンチがあるだけの場所で、子どもたちとスタッフが、畑で採れた大根や人参、玉ねぎでみそ汁をつくり、タコライスもつくっていた。立派なピザ窯もある。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/c4bc585af4854dd8b9a4df34a873e029.jpg" /></p>
<p>農体験イベントや日常の居場所事業含め、年間7000人もの人が訪れる場所だが、平日は週3日、「日中の居場所を探している方(子ども~大人)」が来られる「フリースペース はたけんぼ」として開放している。子どもたちが家庭や学校以外で安心して過ごせる「第3の居場所」となっている。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/3d62ac759b944d1d866e45c0c45a1db1.jpg" /></p>
<p>「リラックスできる環境で、何かしようかな、と子どもたちの心が動き出すのです」と、副理事長で子育て事業代表の佐藤有里さんは言う。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/cfbb331c503b4e2c81120fbe0969dd97.jpg" /></p>
<p>建物といえば馬小屋とウサギとウコッケイの小屋、ヤギの小屋ぐらい。畑があって、ヤギがいて、ニワトリがいて、たき火ができて。この日は焼き芋も焼いていた。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/9ff8455c8ab64b2f93855531b8e2ceef.jpg" /></p>
<p>子どもたちはヤギと遊んだり、ロープで屋根に上がったり、思い思いに過ごしている。高尾山や御岳山、江の島など、遠出をすることもあり、長期休暇では北海道や長崎に行くなどの「旅するがっこう」という活動もしている。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/2464e6bf457e48f2ac9039cc0c6fe5d6.jpg" /></p>
<p>国立市南部の谷保周辺には、立川から府中へと続く緑豊かな崖の連続である崖線(がいせん)があり、ハケとも言われる。ハケからは豊富な水がわき出ており、多摩川から取水した手掘りの府中用水も残っており、古くから稲作が盛んな土地だ。国立市が、市民が運営する農園モデルを検討したことがきっかけで2012年に「くにたち市民協働型農園の会」が設立され、畑+ハケ+田んぼを組み合わせて命名されたのが「くにたちはたけんぼ(以下はたけんぼ)」だ。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/b45597e6d982483baa32f3058a09ef77.jpg" /></p>
<p>「そもそもは子育て仲間が、畑で子どもを遊ばせながら、飲みながら過ごせたらいいよね、と活動したのが始まり」と佐藤さん。自らも子育てをする中で、「はたけんぼ」などをフィールドにした森のようちえん「谷保のそらっこ」や、小学生向けの放課後クラブ、子育てひろば(地域子育て支援拠点事業)「つちのこひろば」開設など、くにたち農園の会の事業を広げてきた。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/259bfd1e224b45a4adb799d1c6617c0c.jpg" /></p>
<p>団地内で1967年に始まり、50年以上の歴史があった自主保育活動「国立富士見台団地幼児教室 風の子」は、2020年にくにたち農園の会が設置者となって認定こども園になった。URの敷地内の公園にある園舎に、3~5歳児36人が通う。「職員も園長も元園の保護者が多いです」と佐藤さんは笑う。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/76321edfc6f04f2a89bb0f1ce538c778.jpg" /></p>
<p>2017年から事務所を置くのは古民家シェアスペース「やぼろじ」だ。甲州街道沿いの江戸初期から続く旧家「本田家」の一角にあり、築70年の母屋の和室では、「つちのこひろば」を週3日開いている。0~2歳児の親子が自由に出入りできる子育てひろばで、わらべうたや絵本読み聞かせなどのイベントも開いている。このほか、「出張ひろば」として近隣の城山公園で外遊びする日もある。子育て事業は「はたけんぼ」だけでなく、近隣の古民家や自然といったまちの資源を活かして活動のフィールドを広げている。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/0c15f1cce94a4babbda178a98fc81533.jpg" /></p>
<p>副理事長で農園事業代表の武藤芳暉さんによれば、「はたけんぼ」の畑と水田の総面積は3000平方メートル。親子田んぼ体験のイベントで、田植え、稲刈り、収穫祭などを企画。このほか、餅つきやしめ縄づくり、小麦栽培のイベントもあるという。農業体験の先駆け的存在で、キャンセル待ちもある。「中央道の国立府中インターからすぐなので、都心からすぐ来て半日で帰れる。その手軽さで人気なのかも」と言う。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/103f1be7a9984df2a516d7ca2e83c7cf.jpg" /></p>
<p>農園事業も、活動は広がっている。草木染や調理ができる平屋の一軒家を貸し出すレンタルスペース「畑の家」、隣接したコミュニティ菜園「みんな畑」や、学生団体が運営するゲストハウスも。</p>
<p><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/16e27f1308a44d79bf439f8060d6e0ec.jpg" /></p>
<p>活動を始めて10年余。「農体験」と「子育て」の2本柱で、5つの事業所を設けるまでに広がってきた。「最初は畑とバーべキュー施設を運営するぐらいのつもりだった」という「はたけんぼ」という場から、人の輪が広がり、子育てや教育へと活動が広がっている。(敬)</p>2023-12-18T08:35:21+00:00特選!ご近所 茗荷谷界隈/八戸の広場も設計、INA新建築研究所
2023-12-15T08:09:36+00:00Takako-Oikawahttp://jibunmedia.publishers.fm/editor/586/http://jibunmedia.publishers.fm/article/28212/<div>
<div dir="auto"><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/d7bf20bbfda8451d9df72eb2e52eb837.jpg" /></div>
<div dir="auto"> </div>
<div dir="auto">播磨坂を下って千川通りを千石方面へ左折すぐ右手にあるグレーの5階建てのビルが株式会社INA新建築研究所の本社です。先日開催された「小石川植物祭」の協賛企業であり、ボランティアにも11名の社員の方々が登録されていました。</div>
<div dir="auto"> </div>
<div dir="auto"><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/3671baf288614a3fa5df8beba5080bbd.jpg" /></div>
<div dir="auto"> </div>
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<div dir="auto">常々、散歩の途中、建物には気がついていましたが、どんな会社なのかなぁと思いつつ、通り過ぎるだけでした。ところが先日、仕事で八戸への出張中、たまたま市内の「まちなか広場 マチニワ」と言う高い天井で屋根付きの広い通路のような広場がありました。ここが大変心地よい場所だったのです。メイン通りから階段もなく扉もなくそのまま足を踏み入れることができます。お年寄りや若い方々があちらこちらでくつろいでいます。書店を兼ねたブックセンター(市立図書館)もそのまま続き、店内のハンモックで読書をする方もいました。</div>
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<div dir="auto"><img style="margin: 0px;" src="https://publishers-static.s3.amazonaws.com/magazine_image/339/5fa77690fdf74b46acc9ba2bbb53f0fe.jpg" /></div>
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<div dir="auto">この「マチニワ」の設計者が「INA新建築研究所」だったのです。「植物園近くのあの企業が遠く青森でこんな素敵な設計をする会社だったのか」と、にわかにお話を伺いたくなったのです。</div>
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<div dir="auto">※この記事は「<a href="https://www.facebook.com/gokinjyo.myogadani">ご近所 茗荷谷界隈</a>」に掲載されたものです。</div>
</div>2023-12-15T08:09:36+00:00