JIBUNマガジン 文京区

2018年09月号 vol.38

絵本とアイリッシュハープの昼下がり/OSAGARI絵本が企画

2018年09月02日 23:29 by Takako-Oikawa
2018年09月02日 23:29 by Takako-Oikawa

 ある暑い夏の日の昼下がり、文京総合福祉センター1階のカフェBUNBUN(ブンブン)で、絵本とアイリッシュハープのイベントが開かれた。センター内にある障害者支援施設「リアン文京」と江戸川橋の中古絵本店「OSAGARI絵本」の企画で、施設利用者や親子連れが集まり、旋律と言葉が織りなす独特の世界に引き込まれていた。

 「オバケなんてないさ~」。あきちゃん先生が絵本を開き、みんなが歌い始めた。小型のハープ、アイリッシュハープを奏でるのは、福祉施設などで演奏することもあるというメイさん。エリック・カールの色彩豊かな絵本に合わせ、バッハの「主よ人の望みの喜びよ」を奏でる。穏やかな時間が流れた。

 ポロロンポロロンと癒しの音が流れ、「今日、わたしはお皿を洗わなかった」で始まる「今日(Today)」をあきちゃん先生が読み始めると、親子とも静かに聴き入っていた。この詩はニュージーランドの子育て支援施設に張り出されたものが広まったそうで、福音館書店から絵本として出版されている。

 イベントを企画したのは、「OSAGARI絵本」店主の伊藤みずほさん。伊藤さんの家業はネットの古本店「本棚お助け隊」なのだが、出産を機に孤独な子育てを経験し、つながりをつくる必要性を痛感。「ネット販売では実物を手に取れない。実際に見ながら売ったり買ったりできたらいいなと思ったのと、本はつながりをつくるいいツールだと考えた」と伊藤さんは言う。

 4年前から絵本を紹介するイベントをやってきたが、昨年ようやく、オフィスの一角を仕切って中古絵本店を開いた。授乳やおむつ替えスペースを設け、ベビーカーでも入れるようにし、お話し会や絵本とおもちゃnワークショップなどのイベントを開いている。「絵本を通して親子がつながってもらえたら。絵本のある子育てを応援したい」と伊藤さん。

 あきちゃん先生はここで絵本アドバイザーとして週3日ほど常駐しており、お話し会も担っている。伊藤さんはおもちゃコンサルタントという民間資格を持っているが、養成講座に通っていたときの「同期」がメイさんだ。そんなご縁で、絵本とアイリッシュハープのコラボイベントが実現した。

 「幸せなら手をたたこう! パン、パン」。締めくくりはみんなで手をたたき、肩をたたき、足を鳴らして終わった。OSAGARI絵本ではカフェなどでのお話し会や、おもちゃで自由に遊べる「おもちゃのひろば」などもやっている。詳細はサイトで。(敬)

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