JIBUNマガジン

2020年1月号 vol.54

江戸で最も古い谷中七福神を巡った/人望、正直、大量、長寿、威光、富財、愛敬のご利益いかに

2020年01月12日 17:55 by Takako-Oikawa

思い立って谷中七福神巡りをしてみた。文京区には小石川七福神がある(過去記事参照)。谷中七福神は文京区の縁、北区、荒川区、台東区にあり、小石川七福神より歩く距離は長そうだ。田端駅最寄りの東覚寺から始めて不忍池の弁天堂で終えるのが一般的なコースらしい。1月1日から10日まで開催している。今回はB-ぐる千駄木・駒込ルートの駒込病院で降り、東覚寺に向かった。

谷中七福神は「江戸で最も古い七福神」と言われているそうだ。寺でもらった「七福神のお話」という紙によれば、寛永寺の開祖である天海僧正が創設者だと書いてある。天海僧正が、「寿老人の長寿、大黒天の富財、福禄寿の人望、恵比寿の正直、弁財天の愛敬、毘沙門天の威光、布袋の大量(度量)」を徳川家康が表していると伝えると家康が喜び、七福神の絵を狩野探幽に描かせ、世間で評判になって広まった、らしい。

東覚寺は福禄寿が祀られ、ご利益は「人望」。さっそくお参りした。

裏手には立派な庭園があり、池には鯉が泳ぐ。ふと見れば恵比寿さんが釣りをしている。上を見れば琵琶を持った弁天さん。実は全員この庭にいるらしい。「ここを巡って済ませようか」と話している人がいたが、いやいや、全部足で巡ってみよう。

朱印用の和紙を買い、福禄寿の朱印を押してもらう。和紙には七福神の絵と寺院名などが書かれており、そこに各寺院で朱印を押してもらう。各200円なので全部回れば1400円、和紙が1000円。それにお賽銭が加わるので、小銭を用意した方がよい。

西日暮里駅近くまで歩く。駅にほど近い小道に、青雲寺と修性院が並んでいる。

まずは青雲寺の恵比寿さんにお参りする。お決まりの鯛と釣竿を抱えていた。

お隣りへ向かうと、修性院の塀はピンクで、布袋さんが描かれている。

門前には荒川区教委の看板が立っており、説明によれば、一帯は江戸中期にひぐらしの里と呼ばれ、江戸近郊の行楽地としてにぎわった、とある。どんな行楽かと思えば、境内に花樹を植えていたので花見寺として知られたらしい。「日ぐらしの布袋」とも呼ばれているそうだ。

布袋さんは塀の絵の通り、でっぷりたっぷりの腹を出して豪胆な笑みを浮かべていた。ご利益の「大量」とは度量のことらしいが、なるほどとうなずく。

次の長安寺までの道のりはまち歩きが楽しい。谷中銀座をかすめて通るのだが、ものすごい人出だった。外国人も多い。

しかし道すがら、古い木造家屋や、古民家を改装したカフェ、「旅するミシン店」なんていうのれんの出ている店もある。

おお、これが貸しはらっぱか!などとつぶやきながら、ここはJIBUN編集部稲葉記者の「シマ」だと気づく。そうこうするうちに長安寺に到着。

ここで拝むのは、寿老人。語感からも想像できる通り、ご利益は「長寿」。長寿というか、健康を祈願した。

谷中霊園の中を歩いて、ほぼ日暮里駅前にあるのが天王寺。こちらには毘沙門天さんがおられる。ご利益は「威光」。ご本尊は暗くてよく見えなかった。

再び谷中霊園を突っ切って、上野桜木を経て護国院へ向かう。このあたりは根津に近いのでよく来るところではある。

大黒様は言わずと知れた商売繁盛の神様。打ち出の小槌を手に、穏やかなお顔だった。「メディア事業でお金が回って繁盛しますように」

上野動物園を両脇に見ながら不忍池弁天堂へ向かった。ここが一番の人出だった。外国人も多い。参拝に長蛇の列ができていた。まずご朱印をいただいてから列に並んだ。ご本尊は見られなかった。

この辺りはおなじみの場所だ。夕方で暗くなりかけているというのに、不忍池はスワンボートでいっぱいだった。カモたちも泳いでいた。白鳥とカモ、同じ池で戯れるの図。

早足で回ったので約2時間程度で終了した。参拝客が多ければもっと時間がかかるかもしれない。東覚寺から巡れば人望、正直、大量、長寿、威光、富財、愛敬の順にご利益があったことになる。精進しよう。(敬)

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