JIBUNマガジン

2020年1月号 vol.54

子連れで茶道はいかが/「ママまっ茶」でホッと一息

2020年01月30日 21:16 by Takako-Oikawa

 「手をぐーにして親指に力を入れて」

 「掛け軸を拝見した後は、扇子をお花の方へ向けて、お花を拝見しましょう」

 にじりのやり方、入室後の作法など、一つひとつ説明を受けながら、ママと子どもが茶道を学んでいる。1歳児連れの方は、できる範囲で。文京シビックセンター地下1階の茶室で、主に水曜、土曜に開かれている「ママまっ茶」は、小さい子連れでも大丈夫だ。

 主宰するのは、茶道歴13年のcharakuさん。以前通っていた先生のところで、赤ちゃんをおんぶしてお点前をする人がいるのを見て、「子連れでも茶道ができる環境をつくりたい」と思ったことがきっかけで、2019年夏から子連れ可能で通える茶道サークルを始めた。「抹茶味は大人も子どもも好きな味なのに、茶道となると敷居が高いみたい。もっと気軽に伝統や茶道の心に触れてもらえたら」と話す。

 charakuさんはもともと日本的なものが好きで、知人の紹介で茶道を始めた。「心と体が一緒になって落ち着く。茶道の深さが自分にしっくりはまった」と言う。児童自立支援施設でボランティアをしたことがあり、子どもたちが茶道を通して気持ちが清らかになっていく姿を目の当たりにした。「お茶を一服というホッとする時間がとても大事。茶道には精神的に人を救える側面があるかもしれない」と感じた。

 子育て中は忙しく日々の雑務に追われる。「ママたちにはそうした日常から少し離れて、お茶を飲みに来ておしゃべりしてリフレッシュしてほしい」と思う。「点前に集中することで気持ちが清らかになる。心の塵を落とせる。主と客、客同士も敬う思いやりの精神も、日常に生かせる」。丁寧な所作をすることで心も丁寧になるという。

 1月の土曜日の会では、1歳から小学生まで4人の子どもとママら総勢10人が参加した。入室から退室までの作法を一通り学び、ママ2人が交代で亭主になった。ママの点てた茶を子どもがいただく。「おいしい」と笑顔がこぼれた。

 小さい子が熱い茶釜の近くに行かないよう注意していたが、子ども同士で遊んでおり、飽きたら別室もあるため、騒がず落ち着いていた。大人同士もおしゃべりに花が咲き、イメージする茶道の堅苦しい雰囲気はない。それでもきちんと、必要な場面で必要な知識は得ることができた。

 1歳児を連れて参加したママは「本当はお点前がしたいけど、この子が泣くのでできなくて」と笑う。出産前に茶道教室に通っており、産後一時期おぶって通ったが大きくなってきたので断念。「こういう場ができて、貴重な時間をいただいている」。自宅に和室がないので、子どもが和に触れるいい機会になっているという。

 小学生の娘と来たママは「子どももお茶とお菓子が好き。お点前も教えてもらえるなんて最高」。もう一人のママも「大人だけの教室に子連れでは行きにくい。ここは気兼ねなく通えてありがたい」。

 ママだけでなく、楽しくおしゃべりしながら抹茶とお菓子をいただきたい人も歓迎だという。「非日常の茶室の中でホッとした時間を味わいに来てください」。喫茶のみ会費500円、単発参加700円、基本点前大人1500円など。詳細は下記メールへ問い合わせを。(敬)

hibisabito@gmail.com

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