JIBUNマガジン 文京区

2016年1月号 vol.6

特選!茗荷谷界隈⑥明治創業の老舗竹材店、門松で腕ふるう

2015年12月30日 12:03 by Takako-Oikawa
2015年12月30日 12:03 by Takako-Oikawa
 

丸田屋商店 (竹材、銘木)
住所:文京区大塚二丁目9−7
電話:03-3941-1346

 大塚三丁目交差点から護国寺方面へ少し下った坂下通りの反対側にあるのが「丸田屋商店」。竹材の専門店です。
 
 
 
 創業は明治42年、今から106年前のことです。現在の並木茂治店主の曽祖父(定吉さん)の時代でした。材料は千葉方面から仕入れていましたが、以前取引のあった場所も手入れが行き届かなくなり、真っ直ぐで商品価値のある竹材の入手が困難になってしまい、今では静岡県方面からの竹材が多いそうです。「竹そのものの値段よりも長い竹を運ぶ運送費が上がってたいへん。」だそうです。
 

 店の裏手には長い竹が何本も立てかけてありますが、普通の材木屋さんよりもかなり背が高いことがわかります。確かにこの長い竹を慎重に傷がつかないように運ぶのはたいへんでしょう。
 
 
 以前は正月用の松飾り、笹竹なども卸していましたが、「年齢も年齢だし(80歳、お元気そうです。)後を継ぐのもいないし、卸しは止めました。今はほとんど道楽でやっているようなもの。 仕事もだいぶ減って楽になりました。」
 
 
 昔、武道館の松飾り用の長い竹を卸した時の写真も見せていただきました。
 
 
 今回伺った時には、店の裏手で小ぶりの「門松」制作の真っ最中。「もっと大きな竹を使った門松を作っている時に撮ってほしかったな」とすこし恥ずかしそうな様子です。
竹の細工には様々な刃物や道具を使いますが、近所のお子さんたちが触って怪我でもしたらたいへんと取り扱いには特に注意を払うそうです。
 
 
 茗荷谷界隈にはマンションが増えています。お正月にはどのマンションの玄関にも松飾りを置いていただくと界隈も賑わうことでしょう。我がマンション用に一組お願いしてしまいました。竹のまわりを飾る松の枝は「鹿島松」だそうです。
 店内には他にも竹を使った半製品、製品が所狭しと置かれています。
(この記事は「ご近所 茗荷谷界隈」に平成27年12月16日掲載されたものです)

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