JIBUNマガジン

2016年1月号 vol.6

【まち・ひと】子ども時代に「おいしい」体験を/料理人たちが「子ども食堂ランチ会」で素材の味を届ける

2016年01月03日 01:48 by Takako-Oikawa
 
 
 子どものころ食べた料理は、その味や香りを含め、五感が覚えているもの。質の高い料理を子どもたちに味わってもらおうと、プロの料理人が集まって昨年末に特別企画「料理人たちが作る!子ども食堂ランチ会」が文京区本郷の男女平等センターで開かれた。「日本レストラン育栄協会」と「子どもを守る目コミュ@文京区」の共催イベント。
 
 
 料亭「赤坂とだ」とイタリアンレストラン「銀座ヴィーナス」のシェフが、ミートソーススパゲティーやポトフ、小魚の南蛮漬けやつみれ汁などを作って、3回に分けて子どもと大人約70人にふるまった。料理ができるのを待つ間、控え室となった和室では、ボランティアによる紙芝居の上演や、教文館ナルニア国の国岡晶子さんによるわらべうたや手遊びなどもあり、乳幼児から中学生とその保護者でにぎわった。
 

 スパゲティ―とポトフを担当した銀座ヴィーナスの安藤シェフは「ポトフの味付けは塩だけで薄く感じるかもしれませんが、素材を味わっていただければ」とあいさつ。赤坂とだの小島シェフは「和歌山県熊野市から届いた魚で南蛮漬けとつみれ汁をつくりました。ブラマンジュは山梨の地元産大豆で無添加の豆腐づくりをしているソイワールドさんの豆乳を使っています」。赤坂とだ店主の戸田成直さんは「産地からの思いが詰まっています。私たちの後ろにたくさんの応援団がいることを感じながらどうぞ召し上がってください」と話した。どの料理も、だしを効かせるなどで素材のうまみを引き出しており、参加者は「おいしい」「プロの味は違う」と舌鼓を打ち、乳幼児から中学生まで、子どもたちも残さずに食べていた。
 

 戸田さんは、食生活が乱れがちな現代社会において、子どもたちにこそ質の高い料理を提供したいという強い思いを持っており、今春にも新たな料理人の組織を立ち上げようと準備している。「子どものころネパール人が作ってくれたカレーの味が忘れられない」という安藤シェフら、都内の複数のシェフが賛同。子ども食堂などと連携したいと考えていたところ、小島シェフが文京区民で、11月にあった子ども食堂のイベントを聞きつけたところから、子どもを守る目@文京区とつながった。
 

 「第1回のイベントを文京区で開催できたことは光栄です。これからもこういう機会を持ちたい」と戸田さん。産地を含めたネットワークをつくり、活動を進めていきたいという。

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