JIBUNマガジン 文京区

2015年9月号 vol.2

【まち】防災・減災のヒントはアウトドアにあり!/あんどうりすさん 子どもを守る防災術セミナー

2015年09月02日 12:16 by moshipapa
2015年09月02日 12:16 by moshipapa
 使えるものが限られ、自然に左右されるアウトドアで培われた知恵は、防災に役立つ--そんな視点から「アウトドア流防災ガイド」として活動するあんどうりすさんを招き、「子どもを守るアウトドア防災術セミナー」が7月26日、大塚地域活動センターで開かれた。
 あんどうりすさんは1995年1月の阪神淡路大震災の被災体験を持ち、アウトドアの知識を活かした実践的な防災対策に関する講演活動を全国で展開している。東京臨海広域防災公園の「そなエリア」にて乳幼児の親むけ講座や保育園、幼稚園、学校での先生対象の講座を定期的に開いている。
 今回のセミナーは、文京区で防災問題に取り組む乳幼児や児童の保護者の有志が企画した。

 
 最初から最後まで、あんどうりすさんは休む間も無く話し続けた。地域で開催される防災訓練のような初期消火訓練、起震車などの体験はない。地震発生のメカニズムから地震の揺れの違い、発災時や避難時に注意すること、日常から備えておきたいことなど、子育て中のママやパパに役立つ、防災に関する知識やヒントが次から次へと飛び出し、メモを取るのが大変なぐらい内容満載だった。
 
 阪神淡路大震災などの体験からも地震で揺れている間、大事なのはとにかくできるだけ安全な場所で身を守ること。以前は「火を消せ」や「逃げ道を確保する」などと言われることもあったが、足元が激しく揺れている中で動くことはできないし、むしろ危険だ。日頃から家の中で安全な場所を確保したり、外出中も周囲の状況を確認したり、安全な場所や危険を読み取る癖をつけることが大切という。
 乳幼児を抱える親の場合、避難するときはおんぶをして、子どもを体にしっかり密着させることがポイントだ。子どもの重心が自分のへそより高い位置でおんぶし、密着させることで歩きやすく、足元の安全も確かめられる。もちろん両手を使えることも重要だ。
 
 いつも持ち歩くバックに入れておきたいグッズは・・・
①防災アプリ
 緊急地震速報をキャッチするものや津波警報、ゲリラ豪雨を知らせるものもある。アプリの使い方や速報を受けたときに取るべき行動も身につけることが重要。
②ホイッスル
 すばやく助けてもらうために必要。水に濡れても音が出るように、玉入りのものは避ける。
③LEDライト
 電池の減りが少ない。両手があくヘッドライトがおすすめ。
④マルチツール
 刺抜きにピンセット、布などを切るハサミなど災害時に役立つ。
そして⑤知恵のある「自分」
 災害にあったとき、ものがなくても仕組みを知っていれば小・中学校の理科の知識で何でも作ることができる。たとえばおむつ。内側は吸水性があり、外側は防水性があるという「仕組み」を知っていれば、身近なものを組み合わせて作ることができるというわけだ。

<指をキツネにしてだっこすると、あら不思議!余計な力が抜けて楽になる>
 以上はほんのさわりだ。今回のセミナーを企画したグループでは10月に再び講演会を予定している。
お問い合わせはメール(bunkyo@sonayell.me)まで。

 あんどうりすさんのホームページ

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