JIBUNマガジン 文京区

2015年8月号 vol.1

特選!「ご近所 茗荷谷界隈」①安部公房旧宅、失われる土地の記憶

2015年08月04日 10:42 by Takako-Oikawa

小日向1-18-26(旧茗荷谷57番地)を訪ねると今は更地になって売りに出されている分譲地があります(4月7日現在)。

 


以前は文京区保護樹に指定されていた大きな「ケヤキ」と、ドングリがいっぱいになる「シラカシ」の大樹に覆われた緑豊かな一角でしたが、昨年(2014年)10月29日にご近所の皆さんに見守られて、惜しまれながら切り倒され、今は「竹やぶ」の名残が電信柱の足元に少しみられるだけです。


 

この角地に建てられていた小さな家に「安部公房」氏が奥さんの真知子さんと共に昭和25(1950)年10月から昭和31(1957)年の5年半あまりのあいだ住んでいました。この間、昭和29(1954)年には長女の「ねり」さんも誕生しています。

 此処で書いた「赤い繭」が昭和25年の第2回戦後文学賞を「壁-S・カルマ氏の犯罪」が昭和26(1954年)の第25回芥川賞を受賞しています。

 


分譲中の土地にこれからどんな建物が建つかまだわかりませんが、せめて「安部公房旧居跡」を表示する文学碑かパネル設置をお願いしたいですね。(稲富滋)

 

※この記事は「ご近所 茗荷谷界隈」に2015年4月に掲載されたものです

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