JIBUNマガジン 文京区

2022年12月号 vol.89

キトキトを東京でも/団結と助け合い、富山の風土に触れる東京富山会館

2022年12月16日 10:02 by Takako-Oikawa
2022年12月16日 10:02 by Takako-Oikawa

「富山といえば昆布。かまぼこも有名ですよ」。文京区白山の東京富山会館で11月、「まるごと富山フェア」が開かれ、ます寿しや地酒などの特産品がずらり並んだ。たくさんの種類のます寿しを前に迷っていると、「パノラマキトキト富山に来られ」と書かれた法被を来た女性が「脂の乗った感じかさっぱりか、甘めか辛めか、どんなタイプがお好みですか」と相談に乗ってくれた。

「物産販売は年2回やっていて、5回目になる」と、東京富山県人会連合会常務理事事務局長の東豊昭さんは言う。近隣の商店街など住民の要望で、東京富山会館を中心に地域も盛り上げていけたらと始まったそうだ。「ます寿しは住民の要望がある老舗店などから18種類出している」。法被や幟に書いてある「キトキト」は活き活きした魚のことだとか。

「富山県庁の屋上で採れた純粋ハチミツ、高校生が採蜜したものですよ」。特産物だけでなく、一角には高校生と地元農家や企業がコラボして開発した商品も並んでいた。富山商業高校の生徒の提案で県庁に巣箱を設置し、商店街にプランターを置き、採蜜イベントやイベントへ出店をするプロジェクトで商品化した「とやまのひみつ」。南砺福野高校と北山田農場がコラボした果汁100%のリンゴジュース、滑川高校が海洋深層水を活用して考えた塩ラーメンに、薬品企業と一緒に商品化したヘアオイルにハンドクリーナー・・・。次世代の力強さを感じる。

そもそも、富山県人会は大正5年、東大の安田講堂や日比谷公会堂の寄付者で安田財閥の祖でもある安田善次郎や、浅野セメント創業者の浅野総一郎らが立ち上げたもので、戦後東京富山県人会連合会に改名したという由緒ある団体。ホテルニューオータニ創業者の大谷米太郎、YKK創業者の吉田忠雄やコクヨ創業者の黒田善太郎ら、富山出身の実業家は多い。「昔は長男以外は県外へ出たもので、多くは関西方面へ出た」と東さん。「3千メートル級の山が海辺までそびえ、海はいきなり深くなり、海産物が豊かで水も豊富。でも冬は豪雪で自然は厳しく、小さい県だけど団結と助け合いの風土がある」。東京富山会館は、昭和54(1979)年に建てられた。テナントが入るほか、フェアが開かれた5階は貸し会議室となっている。

いま、「富山のホープ」は大相撲の朝乃山だそうだ。そういえばあちこちに朝乃山と書かれたTシャツを着ている人がいる。「始まりますよ!」と、東さんが呼ばれた。これから取組が放送されるという。そういえば「あと1番!切り替えて!」という掲示もあった。東さんは東京朝乃山後援会の幹事長でもある。「では、応援に行ってきます!」とテレビのある部屋へ向かった。頑張れ!朝乃山。(敬)

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