JIBUNマガジン 文京区

2022年11月号 vol.88

OSAGARI絵本のよりみちにっき/アイマー器官がついている?

2022年11月15日 00:42 by Takako-Oikawa
2022年11月15日 00:42 by Takako-Oikawa

先日、息子が学童の申込書を持ち帰ってきました。粛々と必要箇所に記入していくと「新しい学年」の欄が。ついこの間入学したばかりと思っていたら、もう3年生だなんて!

マイペースかつ独自色が強い息子ゆえ入学前は本当に心配しましたが、「だいじょうぶ、学校に来てくれたらあとは何とかしますから!」という校長先生の言葉どおり、のびのび小学校生活を楽しんでいた1年時。

そのまま順調にいくかと思いきや、今年は何かと悩みが尽きない日々……人も環境も日々変わっていくものだから、当然といえば当然なのだけど。息子らしくいてほしいと思ったその数時間後には、「ああ、なんでうちはこうなの……」とつい周りと比較してしまったり。

そんなどうにも後ろ向きな気持ちのときは、息子と何度も読んだ絵本を手に取ってみます。こちらもその中の1冊。

『もぐらはすごい』

アヤ井アキコ 作

アリス館

幼稚園時代、感受性が強すぎる息子に手を焼いていたときのこと。図書館で偶然出合ったこの絵本に、どれだけ救われたことか。

この絵本では、かわいいイラストとともにもぐらの生態が詳しく描かれているのですが、なかでも私たちの心をとらえたのが「アイマー器官」のお話。モグラはほぼ視力がないものの、鼻先にあるこのアイマー器官という装置がかすかな振動を感じ取ったり触ったものを認識したりしているそう。地面の上では上手に歩けないけれど、土の中ではこのアイマー器官を駆使して上手にエサを捕まえたり素早く危険を回避したりしているのだと。 

この絵本を読みながら、思わず息子に「そうか。Kちゃんのお鼻にもきっとアイマー器官が付いてるんだね。だからみんなが気にしないことも気になったりするんだ!」と言うと、目をキラキラさせながら「そう、そうだよ!」と。

それ以来、我が家では「アイマー器官」がキーワードに。物事は表裏一体。視点を変えれば苦手は強みに。読み返すたびにあの時の息子の目の輝きを思い出させてくれる絵本です。

(肥後細川庭園のししおどしに魅了され、いつまでも帰れなかったあの日…… )

OSAGARI絵本・伊藤みずほ)

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