JIBUNマガジン 文京区

2022年06月号 vol.83

OSAGARI絵本のよりみちにっき/本好きの子 ~我が家の場合~(後編)

2022年06月18日 07:46 by Takako-Oikawa
2022年06月18日 07:46 by Takako-Oikawa

さて、前回の続きです。

この仕事をしていると、「どうしたら子どもが絵本好きになってくれますか?」とご質問をいただくことがあります。

今はネットを“ググれ”ば、先輩ママのアドバイスからアカデミックな文献まで、様々な情報に触れられる時代。そんななか、参考になるかどうかもわかりませんが、我が家のゆる系絵本子育て(?)の一例をお話してみたいと思います。

いつの間にか読書大好き少年になっていた息子(小2)のケースでいえば、赤ちゃん時代から“いつでも自分の手が届くところ”に絵本や本がありました。我が家は夫婦ともに本をよく買うのですが、自分の本も息子の絵本も、あれこれ買ってみては本棚の空いてるスペースに入れていきます。だから、本棚は常にカオス状態。立ててあったり横に重なっていたり。

そんな環境で育った息子は、つかまり立ちをするころには「本を手あたり次第引っ張り出す」遊び(?)を覚えました。あとは、ひたすら絵本をめくる遊びなども。そうこうしているうちに絵本の絵の楽しさ・美しさに気付いてしまったのか、一人で絵を眺める時間が増えていきました。

我が家の場合、文字の習得は小学生になってから、とゆっくりペース(一度ひらがなを教えようとしたけど、本人がその気にならなかった・・・)でしたので、その分絵本の“絵”を、穴が開きそうなくらい読み込んでいました。

新しい絵本に出合うと、ページの隅から隅までじっくり眺めては、また次のページへ。最後まで見終えると、大きく鼻呼吸(笑)して呼吸を整え、「かっちゃま、これ読んでー!」と私のところに絵本を運んでくるーーそこではじめて絵と「語り」が合わさるわけです。私が「~でした。おしまい」と読み終えると、また大きく鼻呼吸。楽しかったのサインです。これが息子の絵本の楽しみ方でした。

こうして入学後、晴れて字を読めるようになった息子は、水を得た魚のように手あたり次第本を読んでいます。これからは、ものぐさな母に何度も「これ読んで・・・ねえ、お願い!!」と頼む必要もなくなりました(息子よ、おめでとう!)。あ、でも夜寝る前の読み聞かせは、まだまだ続けてほしいとのこと。これは別腹みたい。

以上、(今のところ)読書好きな我が子の例をご紹介してみました!

ちなみに、ここ文京区は図書館が充実していますが、図書館でお子さんが繰り返し読みたがる絵本に出合えたら、ぜひお家の本棚にもお迎えしてほしいなあ。大好きな絵本がいつでも読みたいときに手の届く場所にあるって、とっても幸せなことだと思うのです。と、最後にちょっと絵本屋らしいことを言って締めくくりたいと思います(笑)。

お店が江戸川橋にあったころの1枚。「はたらくくるま」の絵本ばかり読んでいたころ… 

OSAGARI絵本・伊藤みずほ)

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