JIBUNマガジン 文京区

2021年12月号 vol.77

初冬?晩秋?まちでイチョウの黄葉狩り

2021年12月16日 04:00 by inaba_yoko
2021年12月16日 04:00 by inaba_yoko

地球温暖化の影響か、都心の紅葉は初冬まで持ち越す。晩秋かと思えるような、まだ綺麗なイチョウを探そうと散歩に出た。

千駄木方面を出発。まずは、向丘の光源寺の公園の大イチョウ。雨上がりの夕方。イチョウは夕方が一番美しいと聞いたが、なるほどその通り、10メートルをゆうに超える大木のてっぺんの黄色い葉は夕日に照らされて、とてもきれい。

根津からS字坂を上がったところにある地震研究所とその隣の農学部のフェンスの中のイチョウ。まだまだ見ごろ。広いグランドもあるので、イチョウも含む晩秋の植物が見渡せて、散歩にはお勧めだ。

そこから本郷通りに出る。街路のイチョウの並木は、もう葉がほとんど落ちていた。風の強い日があって葉が落ち、その翌日は雨が降って落ち葉はヨレヨレに。数十年前は、イチョウの葉は落ちても掃除されず、舗道は一面黄色のカーペットになっていて、毎年歩くのが楽しみだった。油分を多く含むイチョウの葉は滑りやすい。それでだろう、今は葉が散るとすぐに掃き清められている。仕方がないがちょっと残念。

正門を入ると、日当たりの関係か、まだ鮮やかな黄色の葉が茂り、大木の根本はカーペットだ。四方八方につづく道にイチョウの並木が連なる。赤門方面から、三四郎池へ。

三四郎池にもイチョウがあるかも。無くても晩秋を探そうと降りてみた。だが、いくら夕暮れが美しいといっても、薄暗い雨上がりの石段は滑って怖い。滝の音も寒々しい。そして、色とりどりの紅葉は見られたがイチョウはない。

池から、病院の方へ降りていくと大イチョウがあり、スカイツリーが見える。

龍岡門方面に向かうとそこは桜並木。保育園の仲間の親子で花見した場所。大人はおしゃべり、子どもは三四郎池で遊ぶ。その保育園は、お散歩は、動物園が三四郎池だった。

その辺りはイチョウもなく話が逸れるが、逸れついでに、サトウハチロー作詞の童謡「ちいさい秋」の歌が生まれたハゼノキを見に礫川公園へ。サトウハチローの自宅があった弥生町から移植されたものだ。数年前に見た時よりかなり大きくなっていたが、もう葉もほとんど散り、初冬の景色となっていた。街は、果物の木が目立つようになってきている。

最後に、近所の公園で大きなイチョウの木を見つけた。(稲葉洋子)

次は小石川方面。区内では多くの通りの街路樹としてイチョウが植えられている。

白山通りと春日通りが交わる春日町交差点。

白山通りは千石方面までずっとイチョウが続く。レッドカーペットならぬイエローカーペット。

そして千川通り。春日から大塚方面へとイチョウ並木が続く。この通りでは毎年11月最後の日曜日に礫川マラソンが行われていた。かつてランナーとして参加していたが、いつもちょうど黄葉が美しく見ごろで、富坂を駆け下りて一番苦しいところで朝日を浴びて輝く黄葉に出あい、励まされたものだ。

礫川マラソンもコロナの影響でここ2年、中止だ。来年は開かれるだろうか。JIBUNでも来年はちゃんと紅葉狩りをしてみよう。(敬)

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