JIBUNマガジン 文京区

2021年01月号 vol.66

自宅前で写真撮ります!成人式中止の成人も、普通の家族も/区民写真家千葉愛子さんが企画

2021年01月19日 21:50 by Takako-Oikawa
2021年01月19日 21:50 by Takako-Oikawa

 文京区ではコロナ禍により成人の日記念「はたちのつどい」が中止になった。晴れ着やスーツを用意した新成人も多いだろう。そうした中、文京区民のフリーのフォトグラファー千葉愛子さんが、文京区民の新成人と家族の出張撮影を企画した。緊急事態宣言の中、自分にできることは写真を残すことだと思い至ったという。新成人とその家族の自宅前で出張撮影し、データで5枚納品。緊急事態宣言の期間中をめどに、撮影料5千円で受け付けている。同様の内容で、すべての家族を対象にした「うちまえ撮影」も始めた。

 千葉さんはもともと写真を撮ることが好きで、一般企業に勤めながら週末はプロボノでNPO関連のイベントの撮影などを手がけてきた。そのうちにそれが仕事のようになってきて、2年前に独立。スタジオの仕事もやりつつ、フリーで活動している。

(千葉さんの作品)

 撮るのは人物が中心。人がいろんな表情を見せるのが好きだ。NPOで働く人たちは熱い情熱を持って活動していた。撮影を通して社会課題を一生懸命に考えている人がいることを知り、その人たちがよりよい世の中をつくろうと、時には喧々諤々の議論をする姿や、その表情に魅せられた。撮影を通して自分も社会課題解決に向けた活動の一端を担えれば。そんな思いが根底にある。

(千葉さんの作品)

 写真を撮ることを通じたコミュニケーションが好きだ。撮影がなければ出会えなかった人と会い、少しでも家族のことを聞かせてもらう。そんなやりとりそのものに幸せを感じるという。

 家族写真は、自らが撮られていたときは価値を感じなかったが、今アルバムをめくってみると「おじいちゃん生きてたな」「お父さんの髪、白くなったな」などとさまざまな思いがわきあがる。「その時に家族がそろっていたこと、に価値があると思う」

 スマホでもきれいな写真が撮れる時代。プロは何が違うのか。「画質などは同じかもしれないが、プロはどうやったらいい写真を残せるかを常に考えながら撮る。そこが一番の違いでは」と千葉さん。「隣のお姉さん」のような雰囲気のある千葉さんだからこそ、「良くも悪くも近い存在として写真を撮ることができる」ようだ。「家の前で撮りましょうというのも気軽かと。本当に気軽にお声掛けいただければ」

 成人式企画の対象は2021年に成人式に参加する予定だった文京区在住の成人とその家族。主役1人、家族全員、兄弟など、さまざまに組み合わせは可能だ。自宅前が基本だが、思い出の場所などでも。撮影時間は30分程度。 また、同様の内容で家族の写真を撮影する「うちまえ撮影」も開始したとのこと。詳細はサイトで。インスタグラム(@chaiko2328)でも発信中。(敬)

関連記事

社会人落語日本一!ピアノのネタで第15代名人に。千駄木のぽんぽん亭遊月さん

2024年02月号 vol.103

ただの空き地が想像力わく自由な空間に/谷中の「貸はらっぱ音地(ondi)」牧住敏幸さんに聞く

2022年10月号 vol.87

ダンボールの三味線で音楽を楽しく!富山市「しゃみせん楽家」の濱谷拓也さんが考案、しゃみせんBOX/SHABO(しゃぼ)

2022年08月号 vol.85

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

2024年04月号 vol.105

春がしばらく足踏みし、桜の開花が少し遅れたと思ったら一気に暖かくなり、ツツジも…

2024年03月号 vol.104

季節は行ったり来たり。今春の桜の開花は早いと思ったら、寒さがぶり返して先延ばし…

2024年02月号 vol.103

節分の豆まきは今年は4年ぶりというところが多かったようです。節分、立春といえど…