JIBUNマガジン 文京区

2019年09月号 vol.50

みらいを結ぶお買い物をしよう!Ethical House(エシカルハウス)鎌倉 御成町

2019年09月05日 23:44 by Takako-Oikawa
2019年09月05日 23:44 by Takako-Oikawa

 天井がお花畑!!

 ドライフラワーで埋め尽くされた天井に扉を開けた瞬間、息をのみます。ここは8月5日にオープンしたEthical House(エシカルハウス)。お店があるのは観光地としても名高い古都鎌倉御成町。素敵なカフェや雑貨店が沢山ある人気のエリアですが、その中でもこのお店は今までにない新しい発信を展開してくれそうです。

 「みらいを結ぶお買い物」をテーマにしたこのお店は、美容×food×イベントを通してマルチにエシカルを発信する新しい形態のお店。

 店名の一部である「エシカル」とは? 英語で倫理的という意味の言葉ですが、最近は欧米を中心に特に「エシカル消費」として、環境や人にやさしい消費活動を選択しようという行動に使われています。エコやオーガニック、SDGs、サスティナブル(持続可能な)という言葉を、最近みなさんもよく耳にするようになったのではないでしょうか? 環境問題や人道支援に何か貢献したいと思う方も多いと思いますが、何から行動を始めたらいいかわからないという方も少なくないと思います。

 私たちが今日からでもできる活動はやはり「おかいもの」。誰かの犠牲の上に成り立っている商品、環境を破壊する一因となっているものをできるだけ買わないことで、そういった商品の需要を減らすことができます。需要がなければ企業はその商品を作りません。なんでもない日々の「お買い物の選択」が世界を変えていく力になるなら参加しない手はないですよね。

※オーナーの坂田さん

 そんな「みらいを結ぶお買い物」が楽しめるのがこのエシカルハウス。オーナーの坂田まことさんは、ご自身のアトピーをオーガニック商品との出会いで改善した経験の持ち主。身にまとうもの、たべるもの、肌につけるもの、小さなお店には彼女がこれはと思ったオーガニック商品が所せましと並びます。

 ここでしか手に入らないオリジナルのオーガニックコスメも沢山。その他国内外を問わず、良質のオーガニックフードの品ぞろえも圧巻。ヨーロッパの自然派薬局のような薬棚の引き出しには、ぎっしりとハーブティーが収納されています。

※左側が中田さん

 また店長の中田けいこさんは、エシカルコンシェルジュの資格を持ったエシカルのプロ。店内のいたるところに彼女のアイデアが溢れています。冒頭の写真の天井のドライフラワーは、なんと廃棄される予定だったお花をドライフラワーにしたもの。ショップバックにも一工夫。他店の紙袋をリユースしたものを取り入れています。

 さらに店舗奥には小さなサロンルームが。普段はここでオーガニックアイテムを使ったトリートメントの施術を行っていますが、エシカルな作品を作っている作家さんの作品が並ぶギャラリースペースを兼ねていたり、ウェディングのミーティングルームになっていたり。新しいことがどんどん生まれるスペースになっています。

 そして素晴らしいのは坂田さんも中田さんも同じ小学生のお子さんをもつ「ママ」であるということ。ママであっても働くことを楽しもう!ここに来ればそんな相談もできそうです。

 オープンして3週間、店長の中田さんは言います。

 「鎌倉は日本でも指折りの観光地。お客様は観光客の方が多いと思っていました。しかも大通りから一筋入った小さな店内、観光客の少ない平日は客足も少ないだろうなと。ところが、オープンしてみると意外と地元のお客様が沢山来てくださったんです。鎌倉は観光客向けのお店が多く、実は地元の人が楽しめるお店が少ない。ふらっと立ち寄れるエステサロン、そしてエシカルなお買い物もできるところが珍しいようで、すでにリピートしてくださるお客様まで!」

 モノも人も店も、誰かとつながって愛されて大きくなります。長く愛されるお店の条件「地元の方に愛される」をすでに兼ね備えているエシカルハウス。話題性だけでなく、しっかりと根を下ろして鎌倉のエシカル発信地となっていく予感がします。(氏家美幸)

【SHOP INFORMATION】

Ethical House(エシカルハウス)

神奈川県 鎌倉市御成町2-9-2FB

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