JIBUNマガジン

2017年1月号 vol.18

【まち】フリースペースとして津和野と東京を結ぶ拠点に/小石川の津和野町東京事務所T-Spaceが再始動

2017年01月02日 21:19 by Takako-Oikawa
 文京区小石川2丁目にある島根県津和野町の東京事務所が2016年12月に改装を終え、地域に開かれたスペース「Tsuwano -T-Space」としてリニューアルオープンした。同事務所の宮内秀和さんは「近所の人も気軽に立ち寄れるフリースペースとして、イベントやマルシェなどで活用してもらえたら」と話している。


 津和野町は森鴎外(もり・おうがい)の生誕の地、文京区は終焉の地ということで、両自治体は相互協力協定を結んでおり、その縁もあって2014年4月、津和野町東京事務所が開設された。当初は観光案内所のたたずまいだったが、2016年4月に業務やビジョンを見直して再定義。「津和野と東京を結ぶ新しいコミュニティ・スペース」として活用する方針を打ち出した。建築家に空間設計を依頼し、宮内さんら職員自らがホームセンターで材料を買ってテーブルなどを手作りし、壁は塗料を塗ってホワイトボードとして使えるようにした。


 十数人入ればいっぱいになる小さなスペースだが、リニューアルオープン早々に、移住やU・Iターンにまつわるイベントを開いたところ、女性を含めたくさんの人に来てもらえて、終了後はイノシシ鍋をつついたという。「哲学」の訳語を最初に使ったという津和野出身の思想家西周(にし・あまね)にまつわる郷土史家や文筆家を交えたトークイベントや、県立津和野高校への「留学」説明会的なイベントも開き、いずれも好評だったという。
 

「意外だったのはマルシェの反響」と宮内さん。農産物を試験的に販売したところ、ワサビなどはすぐ売り切れ、近隣の人にも好評だったという。許可を取って冷凍保管庫を置き、イノシシ肉なども販売する。「津和野は50代以上には認知されているが、若い世代には知られていない」と宮内さんは言う。観光客は多いが、萩とセットのツアーになっていて、宿泊者も少ないそうだ。「地道なイベントをやりつつ認知度を高めたい」という。
 
入居ビルは大規模修繕中。礫川地域活動センターの向かいの並びにある 

 文京区立森鴎外記念館と共同で、3月12日~14日に「森鴎外ゆかりの地 春の津和野をめぐる3日間」というツアーを企画している。名勝旧堀氏庭園のほか、古い木造建物を改修した医食同源がコンセプトのレストラン「糧」での昼食や、郷土史家による森鴎外ゆかりの地めぐりツアー、酒蔵見学としぼりたての新酒の試飲など、深く津和野を味わえるツアーだ。1月には関連イベントを予定しているという。詳細はT-Spaceサイトで。(敬)

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