JIBUNマガジン 文京区

2016年08月号 vol.13

【ひと】お金の専門家、FPと女性をつなぐ『FPCafe』で起業した頼藤太希さん/本郷に事務所、「地域とのタイアップも」

2016年08月07日 22:13 by Takako-Oikawa
2016年08月07日 22:13 by Takako-Oikawa
 ファイナンシャルプランナー(FP)は、一生つきあえるお金の相談パートナー。でもどこにいるのかわからないし、どうやって相談するかわからない――そんな女性のために登場したのが、ネット上でもリアルでもFPに相談できる『FPCafe』。一般の人とFPをネットで結ぶ取り組みだ。運営会社の株式会社Money&You社長の頼藤太希さんは「ライフイベントが多い女性に特化したサービス。文京区に越してきたので、地域の人や企業と連携していきたい」と意気込む。
 
左から高根さん、頼藤さん、高山さん

 同社は2015年2月に設立登記され、最近、本郷に移転してきた。「会社員を辞めて40代で起業した父親の生き生きした姿を見て、学生時代から自分の好きなことで起業しようと思っていた」という頼藤さんは、6年間外資系生保にて資産運用リスク管理業務に従事し、ビジネスコンテストで『FPCafe』が準グランプリを受賞したことから、独立。
 文京区民で一児の母でもあり、メディアで活躍中のFP高山一恵さんと、WEBデザイナーの高根一也さんの3人を中心に走っていて、業務委託スタッフ・学生インターンを踏まえれば10人程で活動。頼藤さんはしばしば、FPCafeとプリントされたピンクのTシャツを着て「歩く広告塔」の役割も果たしている。

 そもそも、FPとは何を相談できる専門家なのか。ファイナンシャル・プランナーの名前の通り、お金の専門家なのだが、節約術からローン、投資、相続のことまで、その人に合ったお金のため方、使い方の相談に応じる。FPCafeは女性に特化しており、おひとりさまはもちろん、結婚、出産といったライフイベントの多い女性に向けて、女性FPが相談に応じている。無料のQ&Aコーナーでは、「日々のやりくりが大変」という相談のほか、老いも若きも、独身者も既婚者も、「老後が不安」という相談が多いという。
 

 「まずはいつごろ何があって、どれくらいのお金が必要か、『見える化』することが大事です」と、女性のためのお金の相談を手がけてきた高山さんは言う。人によって、収入も支出も、家族構成も違うため、1人ひとり、企業でしか使われていないようなキャッシュフロー(現金の流れ)の表を作り、ライフイベントでどれくらいのお金が必要か、収入の見込みはどれぐらいか、「見える化」すれば、漠然とした不安は軽減されるとのこと。「結婚したり、子どもが生まれたりすると状況が変わる。その都度足を運んでもらえたら。一生つきあえるお金の相談パートナーがFPなのです」
 
「おかねがあれば」の絵を持つ高山さん

 FPCafeでは、FPの良さを知ってもらい、自分に合ったFPを探せることに主眼を置く。無料登録で、お金の悩みを書き込むと、複数のFPから回答が得られる。その中から自分に合ったFPを選べる。個別相談からは有料だ。
 株式会社Money&Youでは、お金に関するセミナーの開催や書籍の発売もしている。お金の絵本「おかねがあれば」もつくり、サイト上で見ることもでき、水面下で書籍化に向けてうごいている。
 「子ども向けにお金のことを話す機会も持ちたい」と高山さんは言う。
 頼藤さんは「月1回は本郷の事務所でセミナーを行い、地域の人や企業とタイアップしていきたい」と話す。さらに「会って相談したいというニーズもあるし、地方ならではの相談もある。FPCafeでは全国各都道府県に女性FPが2人いるぐらい、大きく広げたい」とも。

 8月も女性のための不動産投資セミナーや、新刊の出版を記念して税金に関するセミナーを開く予定だ。詳細はサイトで。
 株式会社Money&Youホームページ
 FP Cafe
 FP Cafe Mocha
 お金の絵本



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